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入社式に来ない? “手ごわい”さとり世代新入社員との付き合い方

入社式に来ない? “手ごわい”さとり世代新入社員との付き合い方

 4月に入り、大学を卒業したての新入社員たちが入社してきた会社も多いだろう。
 世代が違えば、価値観も違うもの。自分たちの世代の考えでは考えられないような言動を取られることもあるはず。
 そんな彼らをどのように戦力にしていけばいいのだろうか?

 小中高校対象の個別指導塾を経営する喜多野正之さんは、子どもや若者たちと普段から接する中で培った「さとり世代」との付き合い方を『さとり世代のトリセツ』(秀和システム/刊)という一冊の本にまとめた。
 読めば「みんな同じように苦労しているんだな」と思うという本書。「さとり世代」に見受けられる87の行動を取り上げ、その対処方法が書かれているので、上司・先輩や人事担当者は一読すべきだろう。

 今回、新刊JPは喜多野さんにインタビューを行い、本書についてお話をうかがった。
(新刊JP編集部)

■ “手ごわい”さとり世代新入社員、どうすればいい?

――『さとり世代のトリセツ』についてお話を伺いたいと思います。まずは、「さとり世代」に見られる特徴についてお聞かせ下さい。

喜多野:本著で取り上げている「さとり世代」とは、「ゆとり教育」を受けてきた世代で、概ね今年28歳前後を先頭にする世代のことです。私は学習塾を12年前に開業した時の生徒たちが、この先頭の年代に該当するのですが、まず「気力が無い」「感動が無い」「諦めが早い」という傾向にあります。
また、「ゆとり教育」の元での学習量は、教科書ベースで言えば、受験戦争と呼ばれていた全盛時(昭和46-48年生まれ)の半分くらいにまで減少しました。
このように「勉強しなくてもいい」傾向があったと思います。だから、何かを成し遂げるにあたって、遠回りの努力も必要になるものですが、彼らはそういったことをしないんです。

――常に最短距離で行こうと考えているのですか?

喜多野:ラクをしたいという傾向は伺えるのですが、最短距離で行こうとするワケでもなさそうで、結局は何もしてないんですよ。分からない事はインターネットで調べれば良いという考えなのでしょうけども、いつでも調べられるから逆に調べないような現象になっています。
ただ、社会全体がそういう世代を生み出してしまったと解釈したほうが健全なわけで、彼らが悪いわけではないんです、と、考えた方が良さそうなのです。

――特にパソコンやインターネットが子どもの頃からあって、いつでも情報にアクセスできる世代ですからね。

喜多野:それは一つ大きな特徴でしょうね。学習塾を開いたその頃は、授業をするのが怖かったですよ。今日はどんな謎めいた行動を目の当たりにするのか、という恐怖です(苦笑)。そして今、当時の彼らが成長して、新卒で採用している新入社員たちの世代に差し掛かってきたワケで、「ついに来たな」という感覚です。覚悟はできていましたが、やはりその当時と同様の恐怖感はありました。新卒採用は2009年から始めましたが、この世代を戦力化しなければいけない、という強い使命感を持って、新卒採用を行っています。
ちなみに(新卒採用開始)当初はほぼ全員3年未満で離職だったのが、今は離職率が1割くらいまで減りましたので、特に中小企業さんにそのノウハウを伝えることができればという想いはあります。彼らもキチンと育成できれば、立派な戦力になりますから。

――最初にさとり世代の人たちが入社してきた際に、「これはびっくりした」というエピソードがあれば教えていただけますか?

喜多野:会社の新卒1期生の人たちでまず驚いたのは、入社式に来ない。

――入社をするのに、入社式に来ない。

喜多野:4月1日は入社式をしたあとに研修の予定だったのですが、研修に合わせて出社するんです。大学の入学式に出ないくらいのノリですね。きっと(苦笑)

――エイプリルフールですし、冗談かと思いますよね。

喜多野:最初は冗談だと思いますよ。ナイスジョーク!と思っていたのですが、本気でした。研修が午後5時に終わって、その後懇親会をやる予定だったのですが、そこで終電の時間を調べ始めて。「何時に終わりますか?」と聞いてきたので「2、3時間くらいだよ」と返すと、「終電は気にしなくて大丈夫ですね」と言う。この質問は一体なんの冗談だろうと。

――本書に書かれている「さとり世代」は、喜多野さんが今まで接してきた子たちをモデルにしているのですか?

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