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日米主導アジア開銀 中国財務相「官僚主義的で煩雑」と批判

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 中国が主導する新たな国際金融機関「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」にASEAN諸国やインド、韓国、EU各国などが参加を表明し、発足に向けた準備が大詰めを迎えている。

 日本とアメリカは、同様の組織である既存のアジア開発銀行(ADB)との棲み分けが明確でないとして、AIIB創設に反発してきた。しかし、アジア諸国がAIIBを歓迎していることが象徴するように、そもそも日本とアメリカが主導してきたADBは十分に機能していなかった面がある。

 中国の楼継偉・財政相は北京で開かれた経済フォーラムで3月22日、ADBの運営が「官僚主義的で煩雑であり、最良とはいえない」と批判した。同フォーラムにADBの中尾武彦・総裁も出席していた中での発言だった。

 これをただの無礼な中傷とは切って捨てられないのが日本側の弱いところだ。67か国が参加するADBは1966年の発足当時から最大出資国の日米(出資比率はともに15.65%)の主導体制にあり、総裁は初代から現在の中尾氏に至るまで9代続いて日本人が独占してきた。しかも、日銀出身の1人を除いて全員が元財務官僚である。財務省国際局長→財務官→ADB総裁という天下りルートが確立している。

 アジア諸国の迅速な資金ニーズに応えるというのは表向きの姿で、実は天下り機関として機能していた面がある。そのため加盟国からは批判の声が上がっていたが、日本はアメリカの後ろ盾で総裁の座を守ることばかりに腐心してきた。

 出資比率3位の中国(6.46%)は、ADBでの発言権拡大を狙って出資比率を増やすことを求めてきたが、アメリカの思惑もあり実現していなかった。

 中国のGDPは首位アメリカの6割近くに達して世界第2位だ。日本は第3位だが、そのGDPは中国の半分の規模に低下してしまった。中国が自らのGDP規模にふさわしい出資比率と発言権を求めてきたのは当然といえば当然だ。

 そしてAIIBに走り出し、それをアジア諸国が歓迎している。日本に失政がなかったとはいえない。AIIBに参加するにしても、しないにしても、厳しい現実が待っている。政治家と官僚たちの無策のツケを払わされるのは、日本国民と日本企業だ。

※週刊ポスト2015年4月10日号


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