理系エンジニアの説明が伝わらないワケ

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理系エンジニアの説明が伝わらないワケ

 「もっとわかりやすく説明して!」
 「結局、自分たちの仕事にどう影響するの?」
 「IT素人にもわかる言葉で話してください!」

 こんなセリフにピンときたあなたは、きっとITエンジニアでしょう。
 エンジニアと非エンジニアとの間でコミュニケーションがうまく取れないという問題は古くから様々な職場で起こっています。
 「ていねいに説明しているのに、理解してもらえないどころか怒られた!」という悔しくて悲しい経験は、エンジニアであれば一度は経験があるはず。この問題、どうにか解決できないのでしょうか?

■「エンジニア」と「顧客」はわかりあえない?
 「『理系脳』のための 『文系』を怒らせない技術」(櫻井俊輔/著、秀和システム/刊)によると、「理系脳」の多いエンジニアと「文系脳」の多い顧客や営業とでは考え方が根本的に異なるようで、「日本人同士なのだから話は通じるはず」という前提で話を展開してしまうとトラブルの元になり、進めるべき自分の仕事が止まってしまいがちになります。

 「理系脳」は論理に強く、筋道立ててものを考える傾向があるのに対し、「文系脳」は人の感情や気持ちを優先して物事を考えます。
 これはどちらが優れているということではなく性質の問題なので「論理的に説明してるんだから理解してくれよ!」というだけでは、「文系脳」の人との溝が埋まらないのです。

■「結局、何が言いたいの?」と言われる理由
 それなら、仕事をスムーズに進めるためにやるべきことは一つ。まずは「文系脳」の特徴を知ることです。
 たとえば、一生懸命説明したのに、最後の最後で「文系脳」の顧客に「で、結局何が言いたいの?」と言われてしまったことはありませんか?
 
 「文系脳」の特徴として「自分に必要な情報だけを知りたい」ということがあります。だから、本当に重要なポイントを説明してあげればいいわけですが、「理系脳」の特徴は「全ての情報を知りたいし、全ての情報を教えてあげたい」というもの。
 そのため、つい一つのことを説明することに対し、それに関連する複数のことまで全て解説してしまうと、情報の優先順位がつかず「文系脳」からすると「結局、何が言いたいの?」となってしまうというわけです。

■「文系脳」は目の前の現実しか見ない?
 また、「文系脳」と「理系脳」ではゴールの捉え方も違います。
たとえば、 
・あるシステム機能のプログラム開発が、2〜3週間の間ずっと「進捗率90%」で止まっていているケースで、1週間前までは「問題なし」だった進捗状況が、今週は「2週間の遅れ」となっている。
 こんな、少し不可解な報告が部下から上がってきた時の対応を比べてみましょう。
 
 「理系脳」の上司であれば、進捗がないことを問題視して、詳細を確認したり、原因を究明したり、といったことがまず頭に浮かびます。 
 対して「文系脳」の上司は、こんな報告に対して「90%の進捗率で問題もないのであれば大丈夫だな。あと少しで完了するな」「“2週間の遅れ”とは大変だ! 遅れは取り戻せるのか!?」と、あくまで「いま、目の前にある結果に対してどうするか?」という考え方です。
 こうした考え方ですから、遅れを取り戻すための対策も「残業休日出勤で対応します!」という精神論的なものになりがちで、現場のエンジニアが消耗するということが起こってしまうわけです。

 では、こうした「文系脳」の性質を踏まえたうえで、彼らとどのようなコミュニケーションを取っていけばいいのでしょうか?
 本書では、その部分に踏み込んで、著者の体験談など実例を交えながら、「文系脳」とコミュニケーションをとる方法を探っていきます。
 会話のところでつまずいていては、仕事が思うように進みませんし、何よりストレスが溜まります。
 「どうしてわからないんだ!」と「文系脳」の顧客や上司、同僚に手を焼いている人は、本書を参考に対策を考えてみてはいかがでしょうか?
(新刊JP編集部)


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