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【意外】森林伐採から野生のオランウータンを救うカギは、えっ「ワイン」!?

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アブラヤシの果肉から得られる油脂「パーム油」を知っていますか?生産量世界一位の植物油で、じつは私たちの生活にも大きく関わっているんです。

たとえば食料ではマーガリン、マヨネーズ、即席めん、チョコレート、アイスクリームなど。そのほか洗剤、石けん、歯磨き粉、化粧品などの化学製品にも。パーム油から精製された油脂は、食事にも日用品にも多く使用されています。

Jukwa Village & Palm Oil Production, Ghana

ここまで生活に浸透したパーム油ですが、意外にも幅広く使われるようになったのはこの20〜30年ほどのこと。世界的需要が高まるなか、アジアに、大規模農場が展開されている国があります。インドネシアとマレーシア、この2カ国で世界全体のじつに90%を生産しています。

2004年のスマトラ島沖地震で被害を受けたスマトラ島も、パーム油の生産地のひとつ。東南アジアにおけるパーム油農場の面積は、過去10年において3倍にも広がってるとか。

大規模農場がオラウータンの
生息地を奪っている

Temperate Rainforest

さて、このパーム油の世界的な大量消費が、ある問題を招いてしまいました。
大規模農場建設のため森林が伐採され、その影響で森に棲息する絶滅危惧種に指定される、スマトラオラウータンの生活環境に深刻な打撃を与えていると、WWF(World Wildlife Fund)は危惧しています。

Orangutan Family, Singapore Zoo

パーム油に限らず、大量生産には同じように、森林を伐採して新たに農場規模を拡大していく事業もあります。環境を破壊することなく、安定して油脂を生産できる仕組み作りが急務とされるなか、ついにその答えに行き着いた研究結果が!

英・バース大学の研究チームによると、南アフリカのワイン産業が、パームの油の大規模農場による森林破壊や絶滅危惧種の問題を解決する可能性があると発表しました。

パーム油の代替品はワイン酵母

ワインの製造過程で使用される油性酵母(Metschnikowia pulcherrima)が、パーム油と似た成分を持ち、どちらも同じように1リットルあたり20グラムほど得ることができるそう。

酵母は、菜種やわら、食品廃棄物内でさえ繁殖することが可能な優れもの。さらにパーム油を生産するために必要な土地より、計算上100分の1から10分の1ほどで生産がまかなえるそう。

Undurraga, Chile

酵母がパーム油の代替品として本格使用されるには、クリアして行かねばならない幾つかの課題もあるようです。まずは、生産量を増やしコストダウンを計ること。ですが、研究チームは、3年あればコスト面の課題をクリアし、酵母が代替品として流通可能になると予測してます。

もしかしたら、そう遠くない未来にワインから生成された油性酵母が日常的に使われる日がやって来るかもしれませんね。オラウータンとワインをつなぐ、意外なお話でした。

Top photo by Ken Hawkins / Reference:takepart

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