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「こんなにアコギな商売はない」不動産業界の裏側を暴露

「こんなにアコギな商売はない」不動産業界の裏側を暴露

 企業には、それぞれ独自の「経営理念」があり、その理念とは企業の哲学であり存在意義です。
 ただ、いかに立派な理念を掲げていても、売上がなければ空念仏。ということで、「経営理念」とは日々の売上ノルマの前ではないがしろにされがちです。
 そんな中、住宅販売とリフォーム事業を展開するリアンコーポレーションを経営する五嶋伸一さんは、自身の著書『儲けることばかり考えるな!お客様が涙で感動する仕組み――売上150%アップは当たり前 住宅販売全国1位の秘密は「皆生感動システム」』(コスモ21/刊)のなかで「お客様の幸せを第一に考え、感動を提供する」という企業理念を挙げ、この理念を単なる理想ではなく本気で実現するために取り組んでいます。
 「理想論」で終わりがちな経営理念ですが、五嶋さんはどのようにこれを実現させてきたのでしょうか。ご本人にお話を伺いました。
 
――『儲けることばかり考えるな!お客様が涙で感動する仕組み――売上150%アップは当たり前 住宅販売全国1位の秘密は「皆生感動システム」』についてお話をうかがえればと思います。まず、本書をお書きになった動機からうかがえますか?

五嶋:僕が経営している「リアンコーポレーション」で実践している「皆生感動システム」が、思ったよりもお客さんや関係する方々に喜んでいただけたということが最初にあります。そんなに喜んでもらえるなら、社外にもっと広げて、いずれは「業界のスタンダード」になればいいなということですね。
ただ、「ノウハウの提供」にあたるので、この本を出すにあたってスタッフが嫌がったのは確かです。住宅の営業というのは、1人年間6〜7棟売れば合格点という世界なのですが、僕たちのノウハウを使って年間60棟以上売れたという実績もあります。それをなぜシェアしないといけないのか、という声はありました。

――住宅を年間60棟以上売るというのは、確かにものすごい成果ですね。

五嶋:確かにすごいことなのですが、そのノウハウを僕らだけで特権的に持っているよりも、世の中に広めて、工務店さんだとか不動産会社だとか、この業界のスタンダードにする方が「やりがい」は得られます。そういうことで、本の形にしてまとめたというのが動機ですね。

――となると、読者としては「業界」の方々を想定されているのでしょうか。

五嶋:業界の方々もそうですし、やはりこれから家を建てようと思っている方や住まいを選ぼうとしている方々にも、不動産の「目利き」をしていただくために読んでいただけたらいいなと思っています。

――リアンコーポレーションのノウハウを「業界のスタンダード」にしたいとおっしゃっていましたが、今の「スタンダード」とはどのようなものですか?

五嶋:たとえば、賃貸の物件を探して不動産屋さんに行きますよね。そうすると担当者が出てきて、こちらの要望を聞いたら間取り図を書いた紙を3枚くらい並べます。そして、「どれにしますか?こっちの物件は人気なので、今日にでも決めてもらった方がいいですよ。明日まで残ってないと思います」と。やることといったらこれだけです。
賃貸だけでなく、土地を買う時も基本的には同じです。何千万円の買い物なのに、平気で「明日まで残っているかわからないから今決めろ」ということを言ってくる。こういうのが今の「業界のスタンダード」なんです。これを僕は間違っていると思っています。だって、住んでみないとわからないことってたくさんあるんですよ。近くに騒音を出す家があったりとか。

――不動産業者は土地の売買の時点では、そういう情報をお客さんに説明しないのですか?

五嶋:説明しないというよりも、不動産業者も周辺の情報までは知らないんですよ。ただ、土地にしても不動産にしても「早く転がした方が売上になる」という考えがあるのは確かです。手早く決めてもらって契約書を書いてもらって、重要事項説明書の内容を説明するだけで売買価格の「3%+6万円」の媒介手数料が入るわけです。こんなアコギな商売はありません。こんなことがいつまでも続くわけがない。
だから僕らは、不動産の売買をする時、そこに住むにあたって必要な施設、たとえば耳鼻科、小児科、歯科といった各病院だとかコンビニ、銀行、郵便局、学校、バス停の場所と時刻表など、あらゆることを調べ上げて、全部お客さんに教えます。もちろん近所にどんな人が住んでいるかも全部僕らが訪問して調べる。そのうえで金額を出してお客さんに選んでいただきます。調べる分僕らの仕事はすごく増えますが、絶対にお客さんのためにはなる。それなら、そちらを「業界のスタンダード」にした方がいいはずです。

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