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元夫の葬祭やお墓の管理は誰がやるべき?

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Q.

 別れて3年の元夫が突然亡くなりました。元夫の親族としては、父親と姉がいます。元夫との間には、13歳の娘がいます(私が親権を持っています)。子供が1人なので娘が相続人になります。娘を守る一心で、葬儀から49日までを請け負いました。その後、元夫は亡くなった元夫の母親の墓に入りました。この場合、仏壇やお墓の管理、初盆などは誰がやるべきなのでしょうか?
 私は別れていて、いわば他人になっています。このまま、初盆や一周忌などを請け負うものなのでしょうか?

(40代:女性)

A.

 お子様への相続発生の問題と、葬儀費用などの分担の話がからまってなかなか大変な状況だと思います。気苦労も多いと思いますが、どうか気持ちを強くもってください。

 さて、葬儀をはじめとする一連の葬祭については、法律上「誰がしなければならない(主体の問題)」ということについての規定はありません。血縁・婚姻関係の有無も問いません。とはいえ、一般的には、家族・親族などの話し合いによって親族の誰かとなる場合が多いでしょう。ただ、現状では、お子様への相続がスムーズにいけばと考えて、ご相談者様があえて実質的に引き受けてしまっている状況だと考えられます。

 他方、遺骨や仏壇、お墓の所有権については、民法上の規定があり、
(1)被相続人(元夫)の指定
(2)慣習
(3)それらが明らかでないときは、家庭裁判所の決定
の順で決められます(民法897条)。
 通常は、遺骨や仏壇、お墓の所有権を承継した者が葬祭を行い、それに伴う費用も負担すべきと考えられるので、まず、話し合いや「祭具等の所有権の承継者の指定」の調停もしくは審判の申し立てを行い、遺骨等の所有権を定めるのがよいと考えられます(家事事件手続法39条244条別表第二11項)。

 次に、すでに支出してしまっている葬儀の費用については、葬儀を主催した者(喪主)が負担すべきではないかと考えられます(民法897条1項参照。また裁判例としては、名古屋高判平成24年3月29日)。しかしながら、葬式に関する費用を相続人に負担させるという考えもあり得ます(民法885条1項を根拠として)。そのため、一律には「誰が負担する」という点も言いづらい状況であることをご理解ください。

 今回のケースでは、ご相談内容を拝見すると、いつの間にかご相談者が祭祀主催者となっている状況といえます。実際に相続財産の分割が行われる際は、これまで説明した点をふまえて、相続人であるお子様が負担したという前提で、お子様になりかわって、葬式の費用を請求するということができるのではないかと思われます。

 ただ、普通は親族が執り行うべき葬儀などを離婚後の妻に任せてしまっている相手方のことを考えると、一筋縄ではいかないのではないかと考えられます。
 特に、今回のケースでは亡くなられた元夫の相続人はお子様一人であり、相手方がこれを快く思わないために、何らかの対策をしてくることも想定しておいた方がよいのではないかと思われます。
 したがって、法的サポートをしてくれる弁護士などの専門家に、今後どのように対応すべきかをご相談されることをおすすめいたします。また、その際に今後生じる法事について「誰がどのような費用負担で行うか」についても取り決めを交わしておくことが必要だと思われます。

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