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日本橋を振り返る。『残しながら、蘇らせながら、創っていく』をテーマに再開発が進む

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大正3年(1914年)に建てられた日本橋三越本館。建物ひとつ見ても歴史的な価値があります。ルネサンス様式の外観、天井は大理石張り、2階階段ホールにはパイプオルガンが置かれ、1階から5階までの吹き抜けになっている中央ホールには大天女像がそびえています。

Wikipediaより
この日本橋三越の元となったのが、延宝元年(1673年)創業の三井越後屋呉服店。三井グループの祖でもあります。この日本橋三越を囲むように近年次々とオープンしたのが、三井グループの『コレド室町1』『コレド室町2』『コレド室町3』。

外観や内装デザインはもちろん、京都の和菓子屋、金沢の金箔を扱うコスメショップ、和食の基本となる出汁、麹、昆布などの専門店、老舗の刃物店、漆器店などなど、日本の文化と伝統を楽しめる一大ショッピングセンターです。

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徳川家康が将軍となり、日本の起点となる日本橋を架橋したのは今から400年前、慶長8年(1603年)のことでした。当時の日本橋は木で出来たお太鼓橋でした。橋からは江戸城が望め、その後ろには富士山がそびえ、徳川幕府の威光を人々に知らしめる絶好のロケーションでもありました。

家康はこの日本橋を全国の一里塚の起点とし、日本橋を中心に『東海道』『中山道』『奥州道』『日光街道』『甲州街道』を整備しました。そして、橋の袂には「一日に千両のお金が落ちる」と言われた魚河岸、幕府からの重要事項を知らせる『高札場』、重罪人を晒す『晒し場』がおかれ、日本橋は日本の政治、経済の中心となりました。

人が集まれば当然商業も発達します。日本橋には今も数多くの老舗が残っています。飴の榮太樓総本店は安政4年(1857年)、海苔の山本山日本橋本店は元禄3年(1690年)、かつお節のにんべん日本橋本店は元禄12年(1699年)、果物屋の千疋屋総本店は天保5年(1834年)、山本海苔店は嘉永2年(1849年)、刃物の木屋は寛政4年(1792年)に創業しました。

明治時代以降も、日本橋には『道路元標』がおかれ、日本の中心となりました。

明治44年(1911年)に、現在の鉄製ルネサンス様式二重アーチ型の日本橋に架け替えられましたが、その時「この橋を日本美を随所に表現した世界に誇る和洋折衷の橋にしよう」と提案したのは森鴎外だったと言われています。

四隅の欄干の獅子像は、運慶作の狛犬を模したとも言われており、東京の紋章を抱いています。また中央には羽の生えた麒麟像が置かれ、日本橋から飛躍しよう、との想いが込められています。獅子像と麒麟像、どちらも日本の繁栄と守護を表しているのです。

また『日本橋』の銘板ですが、これは徳川幕府最後の将軍、徳川慶喜公の筆によるものです。当時の東京市長・尾崎行雄氏が「明治維新、謹慎と江戸城無血開城にて東京を戦火から守ってくれた慶喜公に」ということで依頼し、実現したそうです。

しかし昭和39年(1964年)、東京オリンピックに向けて首都高速道路が整備された時、日本橋のすぐ上を高速道路が覆うことになってしまい、日本橋の景観は台無しになってしまいました。そして繁華街も新宿や渋谷に移り、日本橋はかつての賑わいを失ってしまいました。

しかし日本橋と共に発展してきた三井不動産は、『残しながら、蘇らせながら、創っていく』をテーマに、今、日本橋の再開発を進めています。

日本橋三越以外にも、日本銀行本店、三井本館、日本橋高島屋など、歴史的建造物が数多く残る日本橋。重要文化財に指定されている日本橋高島屋を活かした『日本橋2丁目地区』の再開発が完了するのは2015年11月の予定です。ここには高島屋の屋上を中心に、緑に囲まれたオープンテラスが登場します。

2020年の東京オリンピックを控え、各地で再開発が進む東京。前回の東京オリンピックの時とはまた違うコンセプトで、日本の伝統や文化を見直す再開発が各所で進められています。

日本橋の上を覆う首都高速道路を地下に移す計画もありますが、まだ具体的には決まっていません。こちらも早く実現し、江戸、明治、大正、昭和と、日本の中心として発展してきた日本橋の、本来の姿が復活するといいですね。

まち日本橋HP

トップ画像: Wikipedia

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