ガジェット通信

見たことのないものを見に行こう

【名作映像案内】第19回 武田信玄VS上杉謙信 その激闘の歴史!!

DATE:
  • ガジェット通信を≫

今回取り上げるのは、武田信玄と上杉謙信が激突した川中島の戦いを描いた映画・テレビドラマです。川中島の戦いを描いた映像作品でお約束のシーンとなっているのが、史実か否かは別として信玄と謙信の一騎打ちのシーンです。本稿では、以下の4作品において、この一騎打ちのシーンがどのように描かれたか見ていきたいと思います。

【関連:第18回 戦後70周年特別企画・戦艦武蔵の沈没】

映画『風林火山』(昭和44年)
大河ドラマ『天と地と』(昭和44年)
映画『天と地と』(平成2年)
大河ドラマ『風林火山』(平成19年)

 以上4本における武田信玄、上杉謙信、山本勘助の配役を纏めた表が以下の表です。

■配役一覧表
映画:風林火山=武田信玄:萬屋錦之介/上杉謙信:石原裕次郎/山本勘助:三船敏郎
大河:天と地と=武田信玄:高橋幸治/上杉謙信:石坂浩二/山本勘助:――
映画:天と地と=武田信玄:津川雅彦/上杉謙信:榎木孝明/山本勘助:夏八木勲
大河:風林火山=武田信玄:市川猿之助/上杉謙信:GACKT/山本勘助:内野聖陽

では具体的に見ていきましょう。

<映画『風林火山』>
まずは、映画『風林火山』から。この映画では頭に行人包みを被った上杉謙信が馬に乗って武田信玄の本陣に突撃しますが、この時、謙信と同じ恰好をした影武者が何騎も出現し、集団で信玄の本陣をグルグル回ります。そして本物の謙信が、座っている信玄に斬りつけ、信玄が軍配で受け止めました。

<大河ドラマ『天と地と』>
大河ドラマ『天と地と』における一騎打ちシーンは、上杉謙信と武田信玄以外に誰もいない状況で繰り広げられます。
謙信は行人包みを被り、馬に乗って信玄の本陣に突撃します。この時のキャメラアングルは謙信の主観映像となっており、座っている信玄に迫っていく様子を臨場感たっぷりに表現しています。そして謙信が斬りつけた刀を信玄は軍配で受け止めるのでした。

<映画『天と地と』>
3つ目に取り上げます映画『天と地と』は、前の2本とは全く異なる描写が繰り広げられます。
 上杉謙信は前の2本では行人包みを被っていましたが、本作では甲冑姿です。SDガンダムシリーズに『SD戦国伝 天と地と』というコラボ商品があり、謙信頑駄無というΖガンダムが元ネタのプラモデルが発売されたのですが、その頭部は映画『天と地と』における謙信の兜に似ています。
 本作では謙信率いる騎馬軍団と信玄率いる騎馬軍団が川で激突。前の2本では一騎打ちシーンで信玄が座っていましたが、本作の一騎打ちシーンでは謙信と信玄は2人とも馬に乗りながら一騎打ちしています。

<映画『風林火山』>
本稿で取り上げる最後の作品は、大河ドラマ『風林火山』です。本作における一騎打ちシーンでは上杉謙信は馬に乗り、武田信玄は座っています。そして謙信の刀を信玄が軍配で受け止めています。
 本作における上杉謙信は、何と頭に何も被っていません。
 そして本作における映像面での特徴は2つあります。
 1つは、大河ドラマ『天と地と』と同様、謙信が馬に乗って信玄の本陣に突撃する時のキャメラアングルが謙信の主観映像となっている点。
 2つ目。映画『風林火山』と大河ドラマ『天と地と』では、馬に乗った謙信と座っている信玄を同時に1つの画面に収めるのが無理そうでしたが、大河ドラマ『風林火山』では馬に乗りながら斬りつける謙信と軍配で受け止める信玄を1つの画面に収めています。監督、キャメラマン、俳優らがみんなよく頑張ったと言えるでしょう(尤も映画『風林火山』の場合は大スター石原裕次郎の顔をアップで映すことが最優先だったと考えられますが)。

 以上に見たように、同じ出来事を描いていても、作品によって描写が全く異なり、それを比較するのが史劇映画・ドラマの楽しみの1つと言えましょう。

※イメージ写真提供:みかめゆきよみさん(写真は川中島合戦絵巻)

(文:コートク)

カテゴリー : エンタメ タグ :
おたくま経済新聞の記事一覧をみる ▶
  • 誤字を発見した方はこちらからご連絡ください。
  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちらから
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

TOP