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中古住宅の新潮流[2] 欧米で主流の中古住宅を高く売る方法とは?

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中古住宅を高く売却できる手法として「ホームステージング」が注目されている。これは、生活感漂う雑然とした状態や無機質で冷たい感じがする空室のまま内見させるのではなく、家具や小物を配置してスタイリッシュなホテルの一室のように演出して売却する方法だ。欧米では中古物件のメジャーな売却手法として知られ、米国では約30年の歴史があり、北欧のスウェーデンでは中古販売物件の約8割に採り入れられているという。最近、日本でも広まりつつある同手法を紹介する。家を高く売るコツ、参考になるのはホテルの部屋の印象

「中古住宅を高く売る上で大事なのは、居住者の気配や生活感を消すことです」と解説してくれたのは、ホームステージング・ジャパンの加藤望美さん。内見では、新しい居住者になる内見者がそこで暮らすイメージを良く描いてもらうことが大切だが、現居住者の生活感が漂うとマイナスに作用しがちとのこと。自分では整然と並べているお気に入りの家具や小物も、内見者には雑然と映ってしまうようだ。

「ステージングとは演出を意味する言葉ですが、ここで言う演出は通常のインテリアコーディネートとは異なり、内見者の視点に立って不要なものを排除し、明るく清潔で広く見えることを最優先に演出します」(加藤さん)。

参考になるのは、ホテルの部屋に入るときの印象だと言う。数時間前に宿泊者がいたとしても、部屋に入ったときにそれを全く感じさせないように整えられているのは良い例だ。一方、悪い例で言うと、仮に前泊者がいなくても清掃員がシーツを少し乱しただけにも関わらず、部屋に入ったとき、あたかも前泊者がいたかのような不快な気分を抱くものだという。

「人間は一瞬の見た目の印象で良いか悪いかを判断します。第一印象で抱いたマイナスイメージを取り返すことが難しいのは中古物件売却も同じです」(加藤さん)。査定額の約5~15%高い価格で売れる秘密とは?

では、論より証拠。ホームステージングを利用して売却した2つの事例を紹介しよう。写真1の事例から。購入価格が4200万円で築2年のマンション。仲介会社の査定額は4000万円だったが、同サービスを利用して4460万円で売却できた。査定額と比べて約12%高い。写真2の事例は、購入価格が6000万円で築5年のマンション。仲介会社の査定額は5450万円だったが、同様に5750万円で売却。査定額より約6%高い。

「2つの事例の売却時期は2013年の冬ごろです。今は中古マンション相場が上昇しているので、もっと高く売れる可能性があります」と加藤さんは話す。

「ホームステージングのメリットは高く売却できることと、売却期間が短縮できることです。日本では事例が少ないのではっきりとしたデータは示せませんが、欧米では査定額より平均5~15%高く売れるケースが多いです」(加藤さん)。もちろん全てが高く売れるわけではないが、日本で同サービスの利用者が少ない中、競合物件と差別化する要素の一つになるのには違いない。

【画像1】(左)改装前、(右)改装後(写真提供:ホームステージング・ジャパン)

【画像2】(左)改装前、(右)改装後(写真提供:ホームステージング・ジャパン)コンサルティングのみから全部お任せまで選べる

ホームステージング・ジャパンの国内実績は2013年冬からサービスを開始して約100戸。「当社のサービスを利用するには2つの方法があります。当社に直接依頼する場合と、野村不動産アーバンネット『野村の仲介+(プラス)』を利用する方法です」(加藤さん)。直接依頼するメリットは物件の種類を問わず、複数の仲介会社を利用できることだ。一方、「野村の仲介+(プラス)」を利用するメリットは、専任仲介の場合はサービス利用料が、同社が提示する適用条件に当てはまれば無料になることだ。

ホームステージング・ジャパンが提供するサービスは、安い順に「コンサルティング」「ベーシック」「スタンダード」「フルパッケージ」の4種類がある。「コンサルティング(利用料5万円~)」は家具の貸し出しなどは行わず、同社のホームステージャーと呼ばれるコンサルタントが販売ターゲット層を決定したり、コーディネートの方向性などを提案したりすることが中心になる。

「例えば、DINKSのときに購入した物件を、その後、子どもが生まれて手狭になって売却したい家族がいるとします。その際、物件の仕様や間取りがDINKS対象の場合、売却ターゲットもDINKSにすべきですが、多くの方は内見時に子どものおもちゃや写真を飾ったまま。それらを片付けるだけでも効果があります」(加藤さん)。「フルパッケージ」なら不要品の処分や荷物預かりも

「ベーシック(同15万円~)」になると家具の貸し出しが行われ、次の「スタンダード(同30万円~)」では照明や香りを含めた演出も加わる。「フルパッケージ(利用料は売却価格の1~2%)」は、同社のホームステージャーに全てをお任せするといった具合だ。クリーニングや補修作業、不用品の処分や荷物を預かってくれるほか、さらにインターネットや広告で使う写真撮影なども含まれている。「フルパッケージの場合、利用料は一部の保証金のみで物件売却後に払うこともできます。ベーシックやスタンダードプランの場合は、約半額の保証金を前納します。途中でキャンセルした場合、保証金は戻ってきません」(加藤さん)。

売却までの間、プロがコーディネートした部屋に住めるのもメリットだが、生活するとすぐに雑然となるので、内見前の片づけは鉄則だという。利用者の中にはコーディネートした部屋が気に入り、売却をやめた人もいるそう。しかし、この場合は当たり前だが家具をもらったり購入できたりせず、引き上げられる。

初回相談は無料で受けられるとのこと。事務所に訪問して話を聞くのはもちろん、ホームステージャーに自宅に来てもらうことも可能だという。売却を検討している人は、自宅を見てもらいアドバイスをもらうだけでも損はないだろう。●ホームステージング・ジャパン
HP:http://homestaging.co.jp/
●野村不動産アーバンネット「ホームステージングサービス」
HP:http://www.nomu.com/hosyou/staging/
元記事URL http://suumo.jp/journal/2015/03/18/80088/

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