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【経営者必見!】キャリアアナリストが明かす「やる気に関する、驚きの科学」

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キャリアアナリストであるダニエル・ピンクが、「やる気に関する驚きの科学」をTEDで明かし、多くの人を驚かせた。経営者、ビジネスマン、誰もが今までの概念を打ち壊されるかもしれない。

彼が伝えた、科学的に証明された事実はこうだ。

1.報酬はパフォーマンスを落とすこともある
成功報酬型の方法は、時にクリエイティビティを損なってしまう

2.機械的な仕事には、報酬は効果あるがクリエイティブな仕事には効果がない
今までビジネスで当然のものだと使われてきた報酬は機械的な仕事には機能するが、狭い範囲の状況にしか合わない

3.心に訴える、動機付けが重要
高いパフォーマンスの秘訣は、報酬と罰ではなく、見えない内的な意欲にある。それは、好きだからやる自主性と、面白く自分のためになるからやる成長志向と、社会にとって重要なことを担っているからやる目的志向がある。

経営に携わる方にはぜひご覧いただきたいスピーチだ。

1.
報酬はパフォーマンスを
落とすこともある

1945年にカール・ドゥンカーという心理学者が考え出した「ロウソクの問題」という実験がある。

まず、ロウソクと画鋲とマッチが渡され、「テーブルに蝋がたれないように、ロウソクを壁に取り付けてください」と言われる。始めはたいてい、画鋲でロウソクを壁に留めようとしたり、マッチの火でロウソクを溶かして壁にくっつけようとしたりするが、うまくいかない。
そして5分か10分すると、解決法を見つける。画鋲自体は使用せず、画鋲の箱をロウソクの台にすることでクリアできるというものだ。

この「ロウソクの問題」を使って、科学者サム・グラックスバーグは、インセンティブの力についての実験を行った。

彼は1つのグループには「問題を解く時間をはかって、平均時間を知りたい」と伝え、もう一方のグループには「解く時間が早かった上位25%の人には5ドル、1位になったら20ドル払います」と伝えた。これもう何年も前の話なので、モチベーションとなるのに十分な金額だ。

その結果、驚くべきことに報酬を提示した後者のグループが平均で3分半、余計に時間がかかったのだ。

一般にビシネスの世界では、より良く働いてもらおうと思ったら、何かしらのインセンティブを用意するものだろう。その方が思考が鋭くなり、クリエイティビティが発揮されると思うからだ。しかし、この実験では結果は違った。報酬を用意すると、むしろ思考は鈍く、クリエイティビティは阻害されたのだ。

この実験結果は、40年間に渡って何度も再現されてきた。さらに、現代における最高の経済学者の1人とも言われるダン・アリエリーの実験のよっても証明され、11人のノーベル経済学賞受賞者を輩出しているロンドン・スクール・オブ・エコノミクス (LSE) の経済学者たちも、企業内における成果主義を導入した工場51の事例を調べ、「金銭的なインセンティブは、全体的なパフォーマンスに対しマイナスの影響を持ちうる」と結論を発表している。

2.
20世紀的な報酬は
適用範囲が狭い

グラックスバーグは条件を少しだけ変えて、これと似た別の実験も行った。すると今回は、インセンティブを与えられたグループの方が断然勝つという結果になった。その別の実験では、もともと箱に画鋲が入っていなかったので、答えは一瞬で分かるようなものだったのだ。

つまり、このような単純で答えがある作業には「これをしたら、これが貰える」という成功報酬式の方法はとても効果があることが分かった。しかし、本来の「ロウソクの問題」のような、答えを導き出さなければならない場合では、報酬はむしろ視野を狭め、私たちの可能性を限定しまうのだ。

20世紀に行われているような機械的な作業では、報酬をあげると生産性があがります。しかし21世紀的な創造的な仕事には、機械的なご褒美と罰というアプローチは機能せずうまくいかないか、害になるのです。

人を甘いアメで誘惑したり、鋭いムチで脅すのはやめることです。まったく新しいアプローチが必要なのです。

ここで自分の仕事に置き換えてみてほしい。あなたの仕事は、単純で1つの答えが見えているものか、ルールは曖昧で答えがあるのかすら明白でないものか、一体どちらの種類だろうか?

現在多くの企業が採用している成功報酬型の方法は、実はもう既に上手く機能していないのかもしれない。

3.
内的な動機付けが重要

科学者たちは、内的な動機付けに基づく新しいアプローチを示してくれている。以下の3つがそれだ。

自主性:「好きだからやる」
自分の人生の方向は、自分で決めたいという欲求

成長志向:「面白く、そして自分のためになる」
何か大切なことについて上達したいという気持ち

目的志向:「重要なことの一部を担っているからやる」
自分自身よりも大きな何かのためにやりたいという切望

20世紀においてマネジメントという考え方は、服従を望むのならふさわしいが、ビジネスへの参加を望むなら「自主性」を利用した方がうまくいくのだ。

自主性を取り入れた具体的な例として、オーストラリアのソフトウェア会社「Atlassian」が紹介された。

この会社では、1年に何回かエンジニアたちに。「これから24時間何をやってもいい。普段の仕事の一部でさえなければ何でもいい。何でも好きなことをやれ」と言った。

エンジニアたちはこの時間を使って、自由に研究をしたりして、その日の終わりには、何を作ったのか見せるのだ。この自主活動から、多数のソフトウェアが生まれたという。

これがうまくいったので、Google社は「20パーセントルール」が取り入れられた。エンジニアは仕事時間の20パーセントを何でも好きなことに使っていいというものだ。Google社では新製品の半分近くがこの時間から生まれた。Gmail、Orkut、Google Newsなどがそうだ。

さらに、アメリカのコンサルタントたちによって考案された「完全結果志向の職場環境/ROWE (Results Only Work Environment)

」と呼ばれるスタイルを実施している会社が北アメリカに10社ほどある。
ROWEでは、人々にはスケジュールはなく、好きなときに出社し、極端に言えば、全く出社しなくてもかまわない。ただ仕事を成し遂げれば良いのだ。その結果、生産性は上がり、雇用期間は長くなり、社員満足度は上がり、離職率は下がったという。

1990年代半ば、Microsoft社は「Encarta」という百科事典を作り始めた。何千というプロに適切なインセンティブを払い、記事を書いてもらった。しかし、何年か後に、全く別のモデルを採った百科事典が世界中で使用されるようになった。インセンティブは1円たりとも支払われない。ただ楽しくて、好きだからやるというもの。これが「Wikipedia」だ。

これは、内的な動機付け「自主性」「成長」「目的」が、外的な動機付け「報酬」に完全勝利した証拠だと言えよう。

大事なのは、私たちがこのことを知っているということです。科学はそれを確認させてくれました。21世紀的な、動機を付けたモチベーション管理を採用すれば、会社は強くなり、世界に存在する多くのロウソクの問題を解き、世界を変えることができるのです。

 Reference:ted

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