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受付事務の女性がいきなりトルコで働き始めたきっかけとは

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『Ishtar Cave Pension』で働くアキコさん(左)と、オーナーのMustafaさん(右)(筆者撮影)

TRiPORTライターの濱松です。
トルコのイスタンブールからバスで12時間、世界遺産の岩窟群とともに人々が生活するカッパドキア。ここのあるペンションでアキコさんという日本人女性が働いています。アキコさんが日本にいたときの仕事は、建設会社の受付事務。週末になると買い物に行き、オシャレなカフェで友達とランチ。いわゆる一般的なOL生活を過ごしていました。そこからいかにして海外移住を果たしたのか。そして、実際に移住してからの苦悩やその素敵な笑顔の秘密などをインタビューしてみました。

心に焼き付いたカッパドキアの光景

カッパドキアの名物の1つ、エアバルーン(筆者撮影)

—カッパドキアを選んだ理由は?

初めてカッパドキアに訪れたのは2012年の夏、家族旅行でトルコへ行ったときです。この旅が、私の人生を変えました。カッパドキアで見た、朝日とともにたくさんのエアバルーン(気球)が浮いているあの美しい光景が忘れられず、日本に帰ってからもずっと頭の中に残っていました。それから何度かカッパドキアへ1人でも訪れるようになって…。その中で私が見て感じたあの神秘的な景色と経験を、1人でも多くの人に体験してもらいたいと思ったんです。そう思ってから日本にいながらも、カッパドキアの宿の予約をメールで手伝うようになりました。そして、カッパドキアの宿で働いているアルバイトの人が次々にやめていくのを見るうちにもどかしくなって、「わたしが行く!」って決断しちゃったんです。

アキコさんが自ら積極的に現地と繋がろうと行動したからこそ、そのような決断とチャンスが巡ってきたのではないでしょうか。そう考えると、何事も自分でまずは動いてみる姿勢が最も大切なのかもしれません。

決断の理由は「欲しいものが変わった」から

世界遺産の岩窟群の眺めは、まさに絶景そのもの(筆者撮影)

—海外で働きたいと思ったきっかけは?

12年間同じ会社で働いていて、「環境を変えたい」と思っていました。しかし、やりたいことがあるわけでもない…。社会人になってから、ある程度買いたい物は買うことができ、行きたいところに行ける生活、いわゆる物にあふれた生活に飽きている自分がいました。おそらく、日本とは真逆の生活をしてみたくなっていたんでしょうね。年齢とともに『欲しい物』が変わってきたのだと思います。

カッパドキアでは、生活に必要な物が全て揃うわけではなく、隣町まで車で買い出しにいかなければならない環境です。アキコさんは、年を重ねるに従い、生活に必要な物しかない、整理整頓された生活こそが『欲しい物』に変わったのです。

日本人を捨てなければやっていけない

この岩窟群に、迫害から逃れてきたキリスト教徒が穴を掘って住んでいた(筆者撮影)

朝早くから、お客さんのために笑顔でテキパキと朝ご飯を用意するアキコさんは、トルコでの生活にかなり順応しているような印象を持ちました。そこで、笑顔の裏側にある一面が気になり、こんな質問をしてみました。

—日本との環境の違いで苦労することはありますか?

毎日、悪戦苦闘しています。まず、ここに来て思ったのは、「日本人であることを捨てないとやっていけない」ということ。言葉の壁ももちろんありますが、一番の壁は文化の違い。日本ではこうなのにと考えてもしょうがないこともたくさんあります。例えば、おもてなしの考え方がまるで違うんです。ここでは、宿のミスでダブルブッキングして、お客さんが困っていても、他の宿を紹介してあげたりする配慮もない…。なんでそこまでしなきゃいけないんだっていうスタンスなんです。そのようなことでついイライラしたときは、エアバルーンがあの世界遺産である岩窟群をすり抜けていく景色を見ることにしています。そうすると、「やっぱりわたしはここが好きだな」と思えるんです。

アキコさんの話を聞いていると、トルコ人と日本人との違いを日々感じながらも、自分の信念を持ち続ける…。彼女の仕事に対するプライドを感じました。

異文化と自分を調合することが大切

—最後に、海外で働く秘訣は?

文化の違いを受け止め、自分の意見と調合して主張することが大切ですね。その調合バランスが難しいのですが…。もちろんケンカをすることもあります。それでも私はカッパドキアが好きで、好きな場所で生活できている現状に感謝しています。それに、日本での生活よりもはるかに刺激的な毎日であることは間違いないと思っています!

このような言葉で締めくくってくれたアキコさんは、終始笑顔を絶やさない素敵な女性でした。その表情は、自分が好きな場所に住むこの生活の充実度を表しているように感じました。

(ライター:濱松 教道)

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*Kazuya Yabu「【4泊5日】カッパドキア→パムッカレ→イスタンブール
*Yasuko Kimura「母と2人でトルコ旅ちょっとだけアブダビ
*Eika Akasaki「トルコからキプロス、ギリシャへ

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