「仕事がデキる人のノートは汚い」は本当か?

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「仕事がデキる人のノートは汚い」は本当か?

 今やスマホが普及し、ノートを使わなくなったという人は多いだろう。でも、それはもったいないこと。ノートには必ず書くという行為がついてくる。その「書く」という行為そのものが、思考を深め整理し、記憶の定着を促すために重要なのだ。

 『マッキンゼーのエリートはノートに何を書いているのか』(SBクリエティブ/刊)はマッキンゼー・アンド・カンパニー出身コンサルタントの著者、大嶋祥誉氏によるノートの使い方指南書だ。

 マッキンゼー流ノート術には、大切な3つの心構えがあるという。

1、仮説を考えながらノートをとる
2、アウトプット志向
3、ストーリーラインで考える

 これは、仮の答えを考えながら、エンドプロダクトの作ることをゴールにして、問題解決のプロセスに沿った形で書くということ。つまり、目的を持ってノートを書き、その中で思考を整理するということだ。
 本書の冒頭で著者は「ノートはアウトプットのためにある」と指摘する。学生時代は言われたことを書き写すのがノートであったが、ビジネスシーンにおけるノートの取り方はいかに結果に結び付けるか、いかにより良い未来を生み出すかというところが大事になる。
 そもそもノートの取り方が違う、そのノートに対する考え方を変えるところからやらなければいけないのだ。

 また、『東大合格生のノートはかならず美しい』(太田あや/著、文藝春秋/刊)という本がベストセラーになるなど、頭のいい人、デキる人はノートもきれいだと思っている人も多いだろう。でも、それは間違いだ。
 著者によればマッキンゼーの人たちのノートはきれいではなかったという。そもそもノートの目的はきれいに書くことではなく、よい未来をつくるため、クライアントが身を乗り出すような問題解決をするためのアウトプットを出しやすくするためだ。
 ノートがきたない人に向けて勇気の出る一言を取り上げよう。

「ノートはカオスそのものでいい」(p55より)

 ノートは思考の旅の記録だ。その旅をたどりながら、問題を解決していく。そこで大切なのはきれいさよりも「思考の切れ味」である。
 「新たな思考を生むためのノート」を意識して、ノートをつけていってみてはいかがだろうか。
(新刊JP編集部)


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