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カリスマに必要なことは?ジョブズ追悼式に登壇した「ジョナサン・アイブ」魂のスピーチ

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戦友が語るジョブズの人間像

Appleのインダストリアルデザインを牽引する、ジョナサン・アイブ。

創業者ジョブズの哲学を15年に渡ってともに世に送り出して来た彼が、2011年10月19日、ジョブズの追悼式で語ったカリスマに必要なことは、3つ。

①卓越したセンスと、鋭い洞察力をもつこと

②誰よりも苦心し、自分を信じること

③冷笑や皮肉に抗う強い精神力をもつこと

279/365: Steve Jobs (1955-2011)

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スティーブは私によくこう言った。

「へい、ジョニー。くだらないことだけどさ・・・」

たしかにくだらないことだった。ひどずぎてどうしようもないこともあった。しかし、ときには部屋がシーンとして、ふたりとも完全に声を失うこともあった。

大胆かつクレイジー、そして素晴らしいアイディアの数々。目立たずシンプルながらその繊細さの中にじつに深いディテールが姿を潜めている。

スティーブはアイディアを愛し、モノ作りを愛したように、その創造的なプロセスにも稀にみる畏怖の念をもって接していた。私が思うに彼は誰よりも深く理解していたんだ。

アイディアが最終的には強力なものになり得るとしても、初めは脆弱でほどんど形を成さないものであり、簡単に見失い、妥協し押しつぶされやすいものであることを・・・。

Steve Jobs 1955-2011

卓越したセンスと、鋭い洞察力

何ごとにも一生懸命、耳を傾ける彼の姿が好きだった。私は彼の感受性や際立った繊細さ、まるで外科手術の執刀医ような鋭い意見が好きだった。彼の特異さや鋭い洞察力には「美」があることを知ったんだ。

周知のように、スティーブの卓越したセンスはモノ作りに限らない。一緒に旅をしたとき、チェックインして自分の部屋に入る。荷物はドアのすぐ側に置いておく。荷は解かないままで。

彼はよくこんなジョークも口にしていた。自分たちはまるで70′sに流行った曲のようだと。

めまいがするような興奮を覚えながら何ヶ月も、何ヶ月も情熱を傾けてきた。誰も目指すことない製品のために。自分たちが突き詰めていることは正しいのだと、我々は真剣に信じていた。

December 2 - The Simplicity of Design

誰よりも苦心し、そして自分を信じる

スティーブは市民の責任と感じるほど、機能とは別の何かに引き寄せられていた。

必然的かつシンプルで簡単なものに見えないモノを追い求める。それには犠牲を伴う。我々みんなにとって。そして何より彼自身がいちばん犠牲を強いられているのだ。

彼は誰よりも苦心し、誰よりも気をもみながら、絶えず問い続ける。「これでいいのか?これで正しいのか?」と。

すべての成功と成果を積み上げたにもかかわらず、達成したとは決して認めない。アイディアが出てこないとき、プロトタイプが失敗したとき、彼は断固としてこう言った。

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