「竹島の日」制定から10年 日韓歩み寄りの可能性は?

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「竹島の日」制定から10年 日韓歩み寄りの可能性は?

 2015年2月22日、「竹島の日」が島根県の条例で制定されてから10年目を迎え、ニュースになった。竹島といえば、韓国による実効支配が続いており、領土問題を抱えている。
 今年は日韓基本条約から50年という節目の年だが、日韓の間で起きている「竹島問題」はいまだ解決には至らない。

 世界標準の外交思考で読み解く日韓関係の実相を紹介する『韓国化する日本、日本化する韓国』(浅羽祐樹/著、講談社/刊)の第3章「竹島問題に有用な視座」では、この竹島問題を解いていくための考え方が書かれているので、紹介しよう。

■日韓、双方の言い分とは?
 1905年2月22日、日本では閣議決定に基づき、竹島を島根県に編入する島根県告示40号が出された。これは、「島根県の竹島」という根拠を示す重要な国家行為だ。このことからも、日本は「竹島は日本固有の領土である」ということが「常識」とされている。国際法的に見ても、日本の主張のほうが「正しい」と信じ込んでいる。そのため、日本政府は、国家間の問題を平和的に解決することを目的として設置されている「国際司法裁判所」で、この問題を話し合おうと韓国政府にずっと呼びかけてきた。

 それに対して、韓国は「独島」をめぐって韓日間に領土紛争は存在せず、当事者同士の交渉も第三者による裁きも必要がないという姿勢を公式にとっているという。そして、警備隊を竹島に常駐させて、支配を続けている。「領土問題は『ない』のだから、交渉する必要がない」という主張を対外的に示すことで、その領土が自国のものであることの正当性をアピールしているのだ。

■「竹島問題」歩み寄りは星座観測の視座が有効に?
 平行線を辿る「竹島問題」について、本書の著者である浅羽氏は、解決には星座観測の視点が有用ではないかと考えている。
 星々の「あいだ」をつないで、ストーリーを紡がないと、星座にはならない。南十字星のように、北半球から南半球へと視座そのものを変えないと、いくらじっと眺めても絶対に見えない星座もある。竹島問題は日本も韓国も、本当はそこにある歴史や事実を都合のいいように見えなくしたり、都合のいいものだけを見たりしている。そのちぐはぐさがこじれて、ここまで複雑化してしまったのではないかと指摘しているのだ。
 領土政策という大空のなかで、星を、星々を、互いにしっかりと見つめ、長い年月変わることのない、たしかな星座として描くことが大切ではないかと浅羽氏は語る。

 韓流のドラマやアイドルが日本で人気を博し、韓国では日本のマンガ『進撃の巨人』がブームになるなど、お互いの大衆文化には理解はあるが、国と国では歴史や領土の問題は今なお続いている。
 まずは、問題に目を向け、隣の国、韓国とはどういう国なのか、どのような経緯で問題が起き、現在、どのような状態にあるのか、そういったことを知ることが大事なのではないだろうか。
(新刊JP編集部)


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