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中国人観光客 日本を体験すれば自国の主張の誤りに気付く

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 世界第二位の経済大国として国際的に発言力を増す中国。しかし、政治的にも経済的にも大国に見合った「信用力」はなきに等しい。気鋭の学者である東京大学大学院教授の平野聡氏が、その裏にある根源的な理由を解き明かす。

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 反中感情は高まるものの、軍事力と経済力という「パワー」を背景に増長する中国の力は侮れない。果たして、日本はどう対処すべきか。

 2010年の尖閣沖・日中漁船衝突問題で民主党政権が中国人船長を釈放し、日本が圧力に屈することを学んだ中国は、今後も力を誇示し続けるだろう。日本はまず、最低限必要な防衛力を整備すべきである。

 その上で、軍事面において中国と過剰に張り合うことを避け、日本独自のソフトパワーの行使に徹することだ。

 現在、急増している中国人観光客は富裕層である。中国がいくら「日本人は好戦・反道徳的」という反日プロパガンダを施しても、一度来日して実際の日本を体験すれば、中国の主張が誤りであることは一目瞭然だ。

 ゆえに日本人は中国人観光客を精一杯もてなして、日本のありのままの姿を理解してもらえばいい。こうした中国人が少しずつ増えていけば、荒唐無稽な対日外交の歯止めになっていく。

 周辺国の支持獲得戦にも独自のやり方で対峙すべきだ。戦後、東南アジア諸国との関係改善に苦心した日本は、1977年に当時の福田赳夫総理が唱えた「福田ドクトリン」で相手国と「心と心の触れ合う関係の構築」を目標として以来、途上国の対等なパートナーとして経済社会的な発展に貢献してきた。

 中国のように焼き畑農業的に資源や雇用を纂奪するのではなく、現地のインフラ整備や人材育成を通じた発展をサポートして多くの国からの信頼を培ってきたのだ。

 こうした魅力こそ、日本が誇るソフトパワーの源である。今後も自国第一の「上から外交」ではなく、相互尊重、相互協力で諸問題を解決する姿勢を世界にアピールして実践することが肝要だ。

 反日感情の高まりから、中国から多くの日本企業が撤退し、日本からの直接投資が1年で40%減少したことが中国にはボディブローとなっている。

 日本にとって有利な状況のなか、中国のプロパガンダが現実とは異なり、反日が中国の利益に沿わないことを地道に主張し続け、相手国を尊重する外交や援助で信頼され、少しずつでも親日国を増やしていくべきだ。

 他国が日本に最も期待し、日本が最も得意とするやり方こそ、日本にとって最大のアドバンテージとなるのである。

※SAPIO2015年3月号


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