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『地球の歩き方』初のコミックエッセイは台湾!出版秘話を語る [後編]

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朝市にて、撮った写真のチェックはふたりでしっかりと

昨年『恋する旅女、世界をゆく―29歳、会社を辞めて旅に出た』で作家デビュー。TRiPORTでもインタビューさせて頂いた小林希(のぞこ)さん。
2015年1月30日には『女ふたり 台湾、行ってきた。』をのぞこさんと8年に渡るお付き合いのある人気主婦ブロガー・カータンさんとの共著で発売。増刷が発売3日目で決まるなど、好評のようです。なぜ「台湾」を取り上げることになったのかについて伺った前編に続いては、このコミックエッセイで色鮮やかな写真と、独自の視点で台湾を切り取ったエッセイを担当したのぞこさんの、「旅」に対する想いについて伺いました。

世界は変わりなく美しい

―『女ふたり 台湾、行ってきた。』で写真とエッセイを担当したのぞこさんにとっては、昨年旅作家としてデビューして、2年目のスタートがこちらの本になりましたよね。

私にとっての旅の魅力は、そのものを色んな切り取り方ができることなんです。今回のように「女二人」だったり、現地の方との「出会い」「暮らし」「音楽」「シガー」「語学」「猫」だったり、あるいは、『恋する旅女、世界をゆく』では紀行文的に書いたけれども、「フォトブック」や「絵本」だっていいわけです。自分が切り取った色んな視点で、旅の楽しさを伝える表現ができたらいいなと思っています。
一方で、いま世界では恐ろしいことばかりが取り上げられ、憎悪や悲しみの波紋が広がっています。しかし、世界というのは変わりなく美しくて、私たちは旅先からさまざまな気付きや発見、ささやかな幸福を感じることができるということを伝えたいです。「では私に何ができるか」と問えば、それは大海原をイカダで放浪するように途方もないことのようですが、イカダをこぎ続け、いつか希望の島を発見したい。そして、そのイカダをこぎ続けることが、私にとって文章を書くことだと思うのです。だから、旅作家2年目もたくさん旅をして、たくさん書きます。…なんか、言葉にするのはかっこわるいですね(笑)。

—前作は紀行文という形から、今回はコミックと一緒に掲載されているエッセイという形ですよね。(前編でも)カータンさんさんとの役割分担は意識しているというお話がありましたが、エッセイパートの本の中での役割としては、どのようなイメージで書いていったのでしょうか?

漫画にあったネタの裏話や”のぞこの目線”で体験したものをどう感じたか、カータンとの女ふたり旅に対する思いなどを書きました。書きたいことはたくさんあったのですが、ページ数が足りなくて、ずいぶんとコンパクトにまとめた感はあります。それが逆に、はっちゃけたカータンと、クールなのぞこの立ち位置を表していて良かったかなとも思います。
あとは、私が担当した写真ページがありますが、編集時代の作業を思い出しました。デザインのラフを考えたり、タイトルを考えたり、写真を選んだり、キャプションを書いたり。お気に入りは32ページの変身写真ページのキャプション。「女ふたり、はっちゃっけてんな〜」と笑いながら書いていました。

九份の裏路地で、おばあちゃんの服を着た旅女と猫

—たくさん旅をして、たくさん書く…その文章はやはり、切り取り方であったり、行き先であったりで、書き方や表現も変わるものなのでしょうか?

書き方や表現は、今は「このテーマは、こう書きたい」という直感で楽しんで書いています。テンション高かったり、真面目モードだったり、不思議な空気感だったり……。それがどれも、「小林希」の作風になっていけばいいのですが。

―ブログを拝見していても、台湾にいるとき、バリにいるとき、キューバにいるとき…いろんな街ごとに、ファッションや装いも異なることがとても印象に残っているんです。そこは意識して変えているんですか?

そうですね。今回の台湾でもアジア系にしようと思ってインドやインドネシアで買った服を持っていったり、九份のレトロな町並みに合わせて祖母の服を持っていったりしました。

—旅先でその土地ならではのキャラクターを演じきって、それを文章と写真で伝えてくれる。旅の楽しみ方が上手ですよね。

私の中での「行きたい」と思ったときのイメージを形にして、そのまま実現してみたという感じです。例えば、先日もキューバに行ってきたのですが、キューバだったら、カラフルな街で、シガーを吸って、サルサを踊って、カリブ海でゆったりしたり、同じカサ(宿)で出会った旅人が買った、チェ・ゲバラのベレー帽をふんだくってかぶり(いえ、貸してくださいました)、馬に乗って走ったり。気分は女版ゲバラ!爽快でした。キューバみたいに、ここでこんなことをやりたいっていうイメージを持って現地に行くこともあれば、もちろん、その街に行ってから、「こんなことしたい!」って出会うことも多いですよ。

台湾の街の仲間入り!的なポーズ?

旅の真髄を伝えていきたい

—今後も、そういった旅の楽しみ方を伝えていきたいということでしょうか。

旅の楽しみ方、旅の魅力を伝えていく一人として、それが単なる見せかけの楽しさじゃなくて、人が心から楽しいって思う旅の真髄みたいなところを伝えていきたいです。私自身、本当に旅が楽しくて仕方ないんです。写真も、楽しさを伝える一つの手段になると思っているので、自分がその土地の楽しみ方を体現して見せる、いわばポスター的な感覚なんですかね。また、旅先をとことん楽しんだ人って行った国について、良いところも悪いところも含めて楽しそうに伝えてくれるじゃないですか。そういう話を聞いたときは「いい旅してきたんだな」って思いますし、私もそういう話を伝えられるようになりたいですね。

—ところで今回のコミックエッセイ、今後はどのような構想がありますか?

コミックエッセイは、第二弾をやりたいねとは話しています。どこの国にするかはまだ決めていませんが、台湾郊外の台中・台南でもいいですし、「のぞこらしい旅」でカータンを案内するどこかの異国も面白いかなと話したりしています。
とにかくまずは『女ふたり 台湾、行ってきた。』に集中します!
私だけの本では、今後もいろいろな切り口で出版させていただく予定です! もちろん、愛してやまない旅にもでますよ!

—ほうほう、ということは次の出版のご予定も?
3月下旬に、世界の60都市くらいを回って撮影した「美しい街並みの中にいるネコ」のフォトエッセイを出版する予定です。私がその街に降り立った印象と、そこで出会ったネコからストーリーを考えて表現しています。とはいえ、街でネコに出会うのは偶然のケースが多いので、ストーリーもさりげなくネコについて触れるとか、その空気感を出すことを意識したつもりです。この一冊も、旅の楽しみ方の一つとして捉えてもらえると嬉しいなと思います。

九份の土産物屋にいた猫

[小林希(こばやし・のぞみ):1982年生まれ、東京都出身。立教大学卒業後、サイバーエージェントに入社。アメーバブックス新社に出向し、多くの書籍を編集した後、2011年12月27日に退職。その日の夜に、一眼レフカメラとバックパックを背負い世界一人旅に出る。
「人生は旅とともにある」「旅は人生そのもの」が自分の大切な生き方。旅はスタンプラリー的ではなく、ゆっくり、じっくり、猫と戯れながらがモットー。著書『恋する旅女、世界をゆくー29歳で会社を辞めて旅に出た』(幻冬舎)、『女ふたり 台湾、行ってきた。』(カータンと共著)(ダイヤモンド社・2015年1月刊行)
Web連載「恋する旅女、世界をゆく~世界中に友達1000人できるかな」(幻冬舎PLUS)
]

写真ブログ「地球に恋する
個人ブログ「のんトラベル――恋する旅女、世界をゆく

(聞き手・構成:市來孝人)

『地球の歩き方』初のコミックエッセイは台湾!出版秘話を語る [前編]

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