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センバツ大会優勝校 夏も甲子園に戻ってくる確率は48.8%

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 週刊ポスト増刊『プロ野球&甲子園 甦る伝説』が発売された。発刊を記念して、人気コミック『砂の栄冠』(作・三田紀房)の監修者でもあるスポーツジャーナリストの田尻賢誉氏が高校野球の地方予選の楽しみ方について指南する。

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 高校野球の地方予選は、甲子園で行なわれる本大会以上の緊張感に溢れている。球児たちにとって「夢の甲子園」に出場できるかどうかは野球人生を大きく左右する大問題。特に3年生は負ければ即引退と後がない。必死になるのは当然だ。

 それに比べれば甲子園の本大会は出場だけで満足、1勝すれば御の字というチームも多い。ベスト8なら国体出場権も得られるなど、勝つたびに「お腹いっぱい」になるチームが増えていく。地方大会ほど「負けられない」という思いはない。

 勝たなければならないという「must思考」の予選と、ただ勝ちたいという思いでのびのびやれる「want思考」の本戦、どちらが面白いかは意見が分かれるだろうが、野球を「精神力のスポーツ」と見るなら、地方予選ほど面白いものはない。

 実力差がそのまま結果に反映されるとは限らない。強豪校・常連校には「勝って当たり前」「自分たちの代だけ甲子園を逃すわけにはいかない」という重圧がある。その証拠に、昨年まで86回を数えるセンバツ大会の優勝校のうち、夏も甲子園に戻ってきたのは42校。出場確率は48.8%と「春の最強 チーム」の5割以上が地方大会で姿を消している。

 昨年の夏の甲子園本大会で私立校相手に勝利を収めた公立校は山形中央(山形)と富山商(富山)のみ。他の公立校は「私学の壁」を突破することができなかった。選手層・資金力ともに圧倒する私立校の優位は地方予選でも同様だが、だからこそ「下克上」「大番狂わせ」の興奮もひとしおといえる。

 グラウンド外の話になるが、地方大会は独自色ある「応援」も楽しみのひとつ。奈良・郡山の『郡高音頭』、千葉・習志野の『レッツゴー』、埼玉・松山の『プロミネント松高』など、各校のオリジナル曲を堪能するのが“ツウ”の観戦術だ。

 応援には意外な地域性もある。秋田ではジャズのスタンダード「タイガーラグ」がチャンステーマの定番で各校が演奏するし、なぜか石川県では松任谷由実の『真夏の夜の夢』が多く使われている。また、県によっては1回戦から勝利チームの校歌が流れるが、それを録音する”校歌オタク”のファンもいる。

 自分なりのテーマを見つけて、いろいろな発見をしていく。それもまた地方大会の楽しみ方のひとつだ。

※週刊ポスト2015年3月6日号


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