忙しくて勉強が進まない人は「生活の見直し」を

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忙しくて勉強が進まない人は「生活の見直し」を

 今年こそは資格を取るぞ! 勉強をしてスキルアップを目指すぞ! と意気込んでいる人はいませんか?
 しかし、いざ勉強を始めてみるとなかなかはかどらない、時間がうまく取れない…なんていうことも。どうすればいいのでしょうか。

 資格試験の受験予備校講師30年以上のベテランである山田浩司さんが執筆した『深夜12時過ぎまで働くサラリーマンでも難関資格が取れる勉強法』(幻冬舎/刊)は、残業バリバリのビジネスパーソンでも難関資格に合格するための方法が書かれた一冊。資格の所得に「忙しさ」は関係ない。ではどうすればいいのか? 今回は山田さんご自身にお話をうかがいました。後編をお伝えします。
(新刊JP編集部)

■忙しくて勉強が進まない人は「生活の見直し」を

――本書では非常に具体的に勉強法を書かれているように思いましたが、他の勉強法の本と比較して、どのような部分が違うと思いますか?

山田:勉強法について書かれた本の多くは具体性があまりないんです。先ほども言いましたが、個人の経験に基づくものだったりして、妥当性があまりない。そういうところが目についたので、資格試験の学校を経営している身として、やはり具体的に書くべきだろうというところがありました。
また、主張も他の本とは少し違っていて、「楽に合格できる」やり方を書いていません。
例えばダイエット方法で、「○○だけ食べれば痩せる」と謳うものがありますが、そうではないですよね。合わせて運動をしたり、食事量を減らしたりしないと体重は減りません。これと同じで、勉強はインプットもアウトプットも大事ですから、「これだけやれば受かる」というようなことはないはずなんです。全部やらないといけない。

――本書を読んでみると、やはりしっかりと勉強をしないと合格できないという印象を受けました。

山田:そうですね。この本で書かれている方法の何か一つすればいいのではなく、全部しないといけないということを書いています。それがこの本の大きな特徴ですね。

――ただ、書籍タイトルの中にもある「深夜12時過ぎまで働くサラリーマン」が毎日ちゃんと勉強することは難しいと思います。山田さんはそんな方々に向けて、どのようなアドバイスをしているのでしょうか?

山田:まずは生活の見直しからはじめましょう、ということですね。例えば、関東圏に住む人たちの通勤時間の片道平均は現在69分なのだそうです。往復で2時間。その時間、もしスマートフォンをずっといじって終わっているのであればもったいないですよね。その時間を勉強に活用できるでしょう。
往復で2時間、これは大きいですよ。単純計算で半年続ければ300時間になります。国家資格の宅地建物取引士(宅建)だと、合格までだいたい300時間の勉強が必要だと言われています。また、他にも私たちには隙間時間というものがたくさんあります。そうした時間を勉強につぎ込めば、合格は充分射程圏内に入るのです。
ちなみに、600時間勉強すればだいたいどのような資格試験でもほぼ受かります。

――徹底的にムダな時間を勉強にあてる、と。でも、そういった指導法だと厳しいといわれませんか?

山田:厳しいかどうかは、その人の考え次第ですね。自分の人生ですし、一生ダメ社員でいいのか、ちゃんと結果を出せる人になるのか。
ただ、働きながら難関試験を突破した合格者の方々からは、会社の業務成績も上がったという声が届いています。それは、自己管理能力が身につくからだと思います。

――今、狙い目の資格などはありますか?

山田:今の日本の流れとしては、脱正社員に向かっていると思います。極論ですが、40歳定年制というのもあるくらいですからね。だから、独立しても役立つような資格は取っておいていいと思います。具体的には中小企業診断士、行政書士、社労士などですね。
最近の傾向としては、会社を辞めたいから、そのきっかけにさせるために資格を取る人が多いんです。ただ、資格試験の勉強というスキルアップを通して実際に資格も取得したのに、会社を辞めた人は意外と少ないんです。
これはおそらく、自分の武器を持つことによって余裕ができるからだと思います。いつでも独立できるし、そこにしがみつく必要がなくなるわけですから。

――最後にこのインタビューの読者の皆さんにメッセージをお願いできますか?

山田:よくないのは、どうせ自分はダメなんだと思うことです。自分はできると信じてやれば、できます。それを信じて勉強してほしいですね。
また、学歴も関係ありません。行政書士や宅建など難関資格は学歴が高くないと受からないと思っている人は多いですが、私の学校では中学を卒業してすぐに働きはじめた人も、元暴走族の人も合格しています。本人が勉強をしたかどうか、です。
これはどんな勉強でも同じなんですよ。英語もそうだし、ダイエットもそうですよね。毎日それなりに時間をかけないと上達はしませんし、痩せませんよね。
本書は難関資格に合格するために必要なものを書きました。ぜひ読んでみてほしいです。

(了)


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