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仕事も家庭も「ロンキャリ女子」増

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「結婚したら専業主婦か?共働きか?」――メディアでも度々取り上げられてきたテーマだが、今やこの問いは“過去のもの”と言うべきかもしれない。婚活アプリ「マッチアラーム」が昨年12月に発表した調査では、共働きを望む独身男女が8割に及んだという。「共働き世帯」が「専業主婦世帯」を完全に逆転した1997年以降、両者の差は開く一方で、既に「共働き世帯」は1000万世帯を超える。

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こうした変化の背景にあるのが、“少子化に伴う労働力人口の減少”と“女性の意識変化”だ。減りゆく労働力人口をカバーしなければ、経済の右肩下がりは今後も不可避。夫だけの収入に頼るよりも、夫婦2人の収入で家計を支えようと考えるのは必然のなりゆきだろう。国も女性の社会進出を促すことで、縮みゆくマーケットを少しでも食い止めようと期待をかける。

もちろん“女性の意識変化”も見逃せない。特に注目すべきは、これから社会を担っていく中高生たちだ。リクルート進学総研の小林浩所長によると、現在の女子高生たちは、この数年でさらに“共働き派”が増えているという。

「最近はロングキャリア――つまり結婚、出産しても長く働き続けたいと考える女子高生の増加が目立っています。2014年に実施した調査では、『結婚・出産後も働きたい』と回答した女子高生が6割に上り、2年前の調査時点より10ポイントも増えました。一方で、専業主婦志向は3割弱。今の女子高生は『仕事か家庭か』ではなく、『仕事も家庭も』という意識を当たり前のように持っている世代なのです」(リクルート進学総研・小林浩所長)

「結婚・出産しても働き続けたい理由」として最も多かったのは「仕事にやりがいを感じられそうだから」(54.3%)。だが、僅差で「経済的に自立しておきたいから」(50.6%)、「夫婦どちらかの収入だけでは生活することが難しそうだから」(44.8%)といった回答が続く。これには母親世代の影響がうかがえると小林所長は指摘する。

「現在の高校生は、男女雇用機会均等法施行後に社会に出た親をもつ、いわば“雇均ジュニア”。彼女たちにとって“女性が働く”のは特別なことではありません。仕事を持つ母親の姿を見ながら育ってきたわけですから必然的な結果でしょう。加えて、女子高生の進路の相談相手は8割が母親です。母親世代の就業経験が彼女たちの選択に大きな影響を与えるのは想像に難くありません。実際、将来を見据えた進学先選びにも変化が見られます。従来は男子が多かった『工学』『農学』『社会科学』といった分野で女子の入学シェアが高まっていますし、この1~2年は「資格+実学系群」の大学も志願者数を伸ばしています」(同)

こうした意識変化をふまえ、大学や受け入れ先企業でも「女性のロングキャリア」を支援する制度を拡充する動きがみられる。

たとえば、昭和女子大学では2011年から「社会人メンター制度」を開始。OGだけではない女性社会人と学生が直接会い、卒業後のキャリアプランやライフスタイルについて相談できる機会を設けている。社会人メンターの登録者数は340人、利用学生数は3711人に上るそうだ(2014年上期現在。利用学生数は制度開始の2011年1月からの述べ人数)。

また、東京家政大学では在学中の就職活動はもちろん、卒業後の再就職支援も行う。キャンパス内には保育施設やクリニック、同窓会本部などが併設され、女性の生涯キャリアをサポートする手厚い体制が整っている。

一方、企業では2014年にトヨタ自動車が「トヨタ女性技術者育成基金」を設立。愛知県内の高校に女性技術者を派遣してロールモデルを提示したり、大学での女子学生向けキャリア相談などを実施していく予定だ。

ひと昔前に比べればずいぶん様変わりしているが、近年は夫側からも「共働き」を望む声が高まっているという。経済的な事情も背景にあるにせよ、パートナーにも家庭以外に社会とつながりをもち、前向きに生きてほしいという思いがあるようだ。そんな男性サイドから見ても、増えつつある“ロンキャリ女子”の存在は頼もしい存在に映ることだろう。

(前田智行/やじろべえ)
(R25編集部)

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※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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