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フリービットとCCC提携、モバイルライフスタイル提案へ

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フリービットは2月18日、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(以下、CCC)、及びCCCのモバイル事業を担う「CCCモバイル」と資本・業務提携を実施すると発表しました。フリービットのモバイル事業を担うフリービットモバイルは、CCCらの増資を受ける形で「トーンモバイル」に名称を変更。「TSUTAYA」「Tカード」などを展開するCCCのインフラを活かして、サービスの全国展開を図るとしています。
しかしながら、フリービットはこれまで「freebit mobile」ブランドでスマートフォンサービスを独自に展開してきましたし、CCCも昨年12月にCCCモバイルを立ち上げ、独自でオリジナルのスマートフォンを提供すると発表していました。それがなぜ今、両社が一体となってモバイル事業を展開するに至ったのでしょうか。2月19日に実施された両社の提携発表会の内容から、その背景を確認してみましょう。

まずフリービット側ですが、同社はMVNEとしてU-NEXTなどさまざまなMVNOの事業を支援する一方、自社でもMVNOとして独自のモバイルサービス「freebit mobile」を展開しています。freebit mobileは自社でオリジナルのスマートフォン「PandA」に、自社の特許技術を活かした独自のサービスを組み込み、さらに自社店舗で販売するなど、MVNOとしては珍しい垂直統合モデルでのサービス提供をしてきました。

高い技術力を活かし、小規模ながら高度なサービスやサポートを低価格で実現していることから注目を集めたfreebit mobileですが、100万会員という目標を達成するには大きな課題もありました。それは知名度や販売力の弱さです。そこでフリービットは、これまで福岡や東京などに実店舗を展開したり、テレビCMを実施したりするなどして知名度や販路の拡大を図ってきましたが、昨年11月には新たな施策として、freebit mobileのフランチャイズプログラムを提供し、全国的に販路を拡大するという新しい施策を打ち出していました。

実はそのフランチャイズ導入に向けたテストマーケティングとして、フリービットはCCCの協力の下、函館の蔦屋書店で期間限定で店舗を構え、freebit mobileのスマートフォン販売を実施していたのです。その結果、freebit mobileの知名度が高くない地域であるにも関わらず、30日間で172台を販売したとのこと。この函館での成果が、両社の提携へと結びついたようです。

では、CCC側はどのような考えから、フリービットへの出資に至ったのでしょうか。その理由は“ライフスタイル”と“スマートフォン”にあるようです。

CCCは新しいライフスタイルの提案に取り組むべく創設された企業で、これまで「TSUTAYA」「Tポイント」などさまざまな事業を企画・提供してきました。そのCCCが、ライフスタイル提案型の新しい書店「蔦屋書店」に続いて企画したのが、家電の分野であったとのこと。本も家電もインターネット経由で購入されることが多くなっており、いずれも小売店が厳しくなってきていることから、書店に続いて家電についても、新しい小売りのあり方を考えてみたかったのが、その理由だそうです。

そこでCCCでは新たにライフスタイル提案型の家電店「蔦屋家電」を企画。今年の春、東京・二子玉川に実店舗のオープンを予定しているのですが、CCC代表取締役社長の増田宗昭氏は蔦屋家電を企画する中で、さまざまな家電の核となるのはスマートフォンであり、現在はスマートフォンがライフスタイルを変える核となっていると感じたとのこと。そしてスマートフォンにCCCが持つ資産を活かし、新しいライフスタイル提案をするにはどのような形が理想かを考えた結果、ユーザーのライフスタイルを強く意識したスマートフォンを提供する、フリービットと組むのがベストという判断に至り、今回の提携に至ったようです。

今回の提携でフリービットモバイルは、CCCの資本が入ることで「トーンモバイル」という名称に変更されます。フリービット代表取締役会長の石田宏樹氏によると、この名前はTSUTAYAやTポイントなどでCCCが提案してきた“T”の世界と、フリービットが掲げてきた、さまざまな技術を組み合わせて1つにまとめ、サービスを提供してきた“One”の世界を組み合わせ、さらに動詞になる名称にしたいという石田氏のこだわりを合わせた“Tone”が由来になっているとのこと。ユーザーのライフスタイルを追求してきた両社によって、トーンモバイルを通じて新しい技術が持つワクワクすることを提案していくとのことでした。

さらに今回の提携により、freebit mobileのフランチャイズプログラムのマスターライセンスもCCC側に譲渡されます。そしてCCCは、TSUTAYAなど自社ブランドの店舗とフランチャイズのノウハウを活かし、CCCモバイルを通じてスマートフォンの販売を拡大していくとのことです。freebit mobileの既存ユーザーに向けたサービスに変更はないそうですが、今後TSUTAYAで販売される端末やサービスは、独自のブランドになるとのことでした。

なお、CCCが手掛ける新しいサービスの内容に関しては、freebit mobileがベースになること以外、明らかにされていません。ですが、CCCが大きく関係してくるだけに、全国のTSUTAYA各店舗で契約だけでなくサポートが受けやすくなったり、Tポイントと連動した仕組みが設けられるなどの可能性は高いといえるでしょう。

昨年の12月にCCCモバイルが設立発表した際、オリジナルのスマートフォンを今年の秋に全国のTSUTAYAで販売すると公言していました。そうしたことから、春に予定されている蔦屋家電のオープン、そして今年の秋にかけて、大きな動きがあると見ることができそうです。共にユニークなビジネスを展開してきた両社が手掛けるモバイルサービスだけに、要注目といえるでしょう。

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