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「無花粉スギ」効果は数十年後?

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花粉の季節、春。花粉症がヒドい筆者としては、いろいろ対策を試してみているが、イマイチ効果が感じられない。そんななか、花粉を出さない「無花粉スギ」なるものの研究が進んでいるというウワサを耳にした。研究成果によっては、花粉症にも効果があるのだろうか? また、効果が表れるまでに、どれくらいかかるのだろう? 富山県庁農林水産部・森林政策課の島崎清明さんにお話をうかがった。

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「現在、私たちが増産に取り組んでいる優良無花粉スギ『立山 森の輝き』は、春になっても雄花から花粉を飛散させない品種です。日本の花粉症患者の原因の約7割がスギ花粉ですので、都市近郊部にあるスギをこの『立山 森の輝き』に植えかえることで、花粉症患者を減らせると考えています」

しかし花粉が出ないなんて植物として繁殖できないはず…。いったいどこから登場したのだろう?

「きっかけは、富山市内の花粉飛散調査を行っていた際に、偶然1本の無花粉スギを発見したことでした。雄花は花粉を出さないけれども雌花の機能が正常であるこの無花粉スギと、花粉を出すものの無花粉になる遺伝子を持つ他のスギ品種を交配することで、新たな無花粉スギを誕生させました。その後も、雪害に強く成長の良い無花粉スギを作るために、研究と交配を続けて完成したのが、私たちが現在生産・出荷している優良無花粉スギ『立山 森の輝き』です」

すでに出荷を開始しているんですね! 富山県の他にも、無花粉スギを作っている研究所はあるのでしょうか?

「無花粉スギ品種として、他に茨城県の『爽春』、三重県の『スギ三重不稔(関西)1号』があります。また、全国各地で無花粉スギの開発が進められており、石川県や神奈川県などでも無花粉スギの遺伝子が発見され、交配の幅も広がっています」

そんなに各地で発見されているとは。ということは、日本全国のスギが「無花粉」になる日も近い?

「富山県内では、この2年間で『立山 森の輝き』が、約4haの山林に約9000本植えられましたが、花粉症に影響を及ぼすと推定される都市近郊部(=標高300m以下)のスギ林は、富山県中央部だけでも1500haもあります。今後、2016年に4万本、2020年に10万本、2027年には30万本に苗木生産を拡大する計画ですが、花粉症の人の症状が軽減されるほどの効果が表れるには、少なくともあと数十年はかかるでしょう」

日本から花粉症の悩みが消える日はまだ先のようだ…。気長に待とう!
(黄 孟志)
(R25編集部)

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