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「この彫刻すげえええ!」と海外でも話題に 日本人彫刻家を直撃取材!

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 ある日本人彫刻家が国内のみならず、海外からも注目を集めている。

 自身のFacebookで、ある作品の制作過程を公開した彫刻家の金巻芳俊さん。最初に投稿したのは、何の変哲もない1本の丸太の画像だ。この丸太が削り出され、徐々に作品の輪郭が整っていく。やがて完成したのは12の顔を持つ少女の彫刻。造形もさることながら、彩色も見事で、作品は命を宿しているかのような存在感に満ち溢れている。

 金巻さんの一連の投稿、および作品を紹介した記事が複数の海外サイトで紹介され、話題を呼んでいるようだ。そのうちの1つのサイトには「信じられない」「素晴らしい!」「かなり変わってるわね……でもすごい好き!」「人って、ここまで最高に魅惑的なもの作れるんだね。ヨシトシ・カネマキすげえ」などのコメントが殺到。

 制作過程を公開した意図や、彼の作品が備える独特の世界観はどこから来ているのか。当編集部が取材を打診したところ、快く応じてくれた。

 もともと自分で制作状況をチェックするために、カメラでその過程を撮影していたという金巻さん。やがて撮影機器がカメラからスマホに変わり、自然とFacebookなどのSNSにその画像を投稿するようになった。次第に反響は大きくなり、「今では制作の励みにもなっています」と金巻さんは語る。

 「なかなか制作途中の状況をお見せすることはできません。見たことがある方もほとんどいないでしょう。(閲覧者は)制作過程の状態から彫刻家の創造の歓びや苦悩、一挙手一投足を追体験するような心持ちで見てくれているのかもしれません。制作過程を見せることで公開制作をしているような緊張感を保っています」

 作品の独特の世界観のインスピレーションは、どこから得ているのかという問いに対しては、「彫刻家として”こころ”のざわつきをキャッチするアンテナは常に立てています。何気ない日常生活のちょっとしたひっかかりが、作品のインスピレーションになることが多いです」と教えてくれた。

 あれほどの作品の制作者だからこそ、”崇高な芸術家”という印象だが、意外にも彼のベースになっているのはマンガやアニメだという。

 「幼少の頃からあたりまえのように触れていたマンガやアニメが血肉となり、現実世界にもごく自然に”不可思議世界”のエフェクトをかけられるようになりました。『多面多臂像(ためんたひぞう:顔と手を複数持った像)』や多くの『奇想の画家たち』から派生した日本人特有の感性が礎になっているのかもしれません」

 そんな自身の作品がネット上で話題になっていることに対して、金巻さんも驚いているようだ。

 「作家活動の一環として作品や制作過程の公開をコツコツと行っていたのですが、
昨年どこかの海外サイトで作品を紹介していただくと、一晩でアクセスが跳ね上がり、
世界各国の方々に作品を見ていただける機会を得ました」

 各国からの反響は自信にもつながった。

 「自分の彫刻作品は『アンビバレンス』というテーマで、近代以降の誰もが持つ普遍的な感覚を多面多臂という様式で表現しています。この日本において痛感する感覚ではありますが、この感覚は社会生活を営むどの国の人々にとっても共感できる現代人の姿だろうと思っていました。海外でも話題になっているのを見ると、この表現はあながちハズレてはいないだろうと自信になりました!」

 日本で育まれた感性をベースに、国境を越えた普遍的な感覚を作品に込めていく彫刻家・金巻芳俊さん。今後も彼の活躍が楽しみだ。

※画像はFacebookから

●プロフィール
金巻 芳俊(YOSHITOSHI KANEMAKI)
1972年千葉県生まれ。多摩美術大学彫刻学科卒業。取り扱い画廊はFUMA Contemporary Tokyo/BUNKYO ART。8月に インドネシア・Edwin’s Galleryでグループ展、2016年に 台湾・Elsa Art Galleryで個展を開催予定。
お問い合わせ:bunkyo-art@wind.ocn.ne.jp

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