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境界に勝手に柵を作られた場合、相手をとがめる方法は無いでしょうか?

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Q.

 何の相談もなくいきなり柵を作ると言って、止めるのも聞かず強引に業者が我が家の敷地内を自由に動き回って作ってしまいました。柵そのものは境界線より出てはいませんが、基礎コンクリート部分は越境してきています。民法209条を読みましたが承諾なしに強引に施工した場合、法的に罰することはできないでしょうか?

(60代:女性)

A.

 民法209条1項では「土地の所有者は、境界又はその付近において障壁又は建物を築造し又は修繕するため必要な範囲内で、隣地の使用を請求することができる。ただし、隣人の承諾がなければ、その住家に立ち入ることはできない」と規定されています。
 これは、そもそも境界を越えた範囲は相手方の土地であるため、土地の使用権限などは当然相手方にあります。しかしながら、境界部分に壁などを施工する場合、どうしても相手方の土地に立ち入るケースもあるため、その内容を確認的に規定しているものとお考えください。
 もし、承諾なしに相手方の土地に侵入した場合は、「隣人が損害を受けたときは、その償金を請求することができる」(民法209条2項)とされています。

 今回のご相談内容では、「相手方を罰する事ができないか?」とのことですが、刑法上は「住居侵入」に関連する罪があります。ただ、柵を作るために、形式上は一度断った上で必要な範囲で土地に入っているのであれば、なかなか罪にはならないと思われます。
 「罰する」とは少し異なるかもしれませんが、実質的には承諾はしていないのですから、承諾無く土地に侵入され、平穏な生活環境を侵害されたとして、これに対する損害賠償請求(慰謝料請求)が考えられます(民法709条など参照)。もっとも、どの程度横暴な工事がされたのかなどがわかりませんので、請求が認められるかなどについてはわかりかねる状態です。あくまで、手法のひとつとして考えられるものがある、という程度にお考えください。

 基礎コンクリート部分が越境しているということですが、この点については、仮に越境していることが明らかになったとしても、その侵害の程度が軽微である場合、基礎部分の撤去を求めることが権利の濫用として認められないケースもあり得ます。また、そもそも隣地との境界線が不明確であるときは、境界線確認の民事調停や訴訟により確定する必要があるでしょう。
 もっとも、土地の境界線は、実際の状況を見ないと判別がつかないケースが多い点にご注意ください。
 実際に相手方への対応を考えられている場合は、弁護士などの専門家へご依頼されることをおすすめいたします。

元記事

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