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「ブラックバイト」に気をつけて!

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「ブラックバイト」に気をつけて!

 中京大の大内裕和教授が2月7日「奨学金とブラックバイト」という題名で講演を行いました。学生に対し、アルバイトなのに長時間労働を強要したり、残業代を払わなかったりする「ブラックバイト」に注意するように促しています。
 厚生労働省も「アルバイト条件を確かめよう!」のキャラクターデザインを募集しており、これは学生が「ブラックバイト」などのトラブルに巻き込まれるケースが相次ぐ中、キャラクターを使って啓発していくことを狙っているそうです。
 最近取り上げられることが多い「ブラックバイト」について、今回は考えてみたいと思います。

 「ブラックバイト」とは、大内教授が提唱したもので、残業代の不払いや割増賃金不払い、休憩時間を与えない等の扱いの酷い労働環境によって、学生が学生らしい生活を送れなくなってしまうようなアルバイトを指します。
 インターネット上には、12時間以上立ちっぱなしで勤務をした、有給休暇はないと言われ給料が減るのが怖くて体調が悪いのに休めなかった、無理なシフト変更をさせられた、廃棄予定の商品を無理やり買い取らされた、塾講師のアルバイトではバイト代をもらえるのは授業のみで保護者の面談やテキスト作成にかかる時間には給料がもらえない、といった「ブラックバイト」体験談が数多く寄せられています。
 経験された方の中には、「アルバイトなので仕方ない」「世の中に出て働いたことがないので職場が間違っているのかわからない…」と泣き寝入りしてしまうケースも多いようです。

 しかし、労働時間・休日・賃金といった労働条件の最低基準を定めた法律である労働基準法(労基法)は、すべての労働者に適用されますので、アルバイトであっても例外ではありません。
 労基法32条は、1週間40時間、1日8時間までと決められています。また、労基法34条は休憩時間を定めています。6時間を超えて8時間まで働く場合は45分、8時間を超える場合は60分以上の休憩時間を労働者に取らせなければなりません。上記の12時間以上立ちっぱなし勤務は、労基法34条違反となるでしょう。
 労基法39条は有給休暇について定めています。正社員だけでなく、パートやアルバイトといった非正規社員であっても取ることが可能とされています。もっとも、アルバイトなどの勤務日数が少ない社員は、取得できる日数がやや少なくなっています。
 また、労基法24条1項は給料はその全額を支払わなければならず、使用者が賃金の一部を控除して支払うことはできないと定めています。廃棄予定の商品やノルマが達成できなかった商品を買い取らせて、給与天引きする場合には、本条に違反しているおそれがありますし、使用者の強制する態度によっては刑法の強要罪(223条1項)にあたる場合もあります。

 たかがバイトでの話、嫌ならやめればいい、とつい軽視しがちですが、ブラックバイトのもたらす被害は深刻です。
 学生がアルバイトをしなければならない背景に、両親の所得が昔に比べ低下している、奨学金が返済できないのではないかと考えて奨学金を借りたくない、といったものがあり、経済的にアルバイトを続けざるを得ないという事情もあります。
 ブラックバイトではないかと疑念がわいたら、一人で悩まずに、各都道府県労働局等が相談窓口を設けていますので、利用することをおすすめします。相談の際には、どのような事があったかを記録しておくことが大切です。

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