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ディランが40分にも及ぶスピーチ、自分の作品を取り上げてくれたアーティスト達へ謝辞

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ディランが40分にも及ぶスピーチ、自分の作品を取り上げてくれたアーティスト達へ謝辞

毎年恒例グラミーの前夜祭的に行なわれる「MusiCares Person Of The Year」授賞式。2015年、今年の受賞者はボブ・ディラン。3年ぶり通算36作目の新作「シャドウズ・イン・ザ・ナイト」リリース直後のUS時間2月6日に、ロサンゼルスのコンヴェンション・センターにて授賞式典と豪華アーティストによるボブ・ディラン・トリビュート・コンサートが行なわれた。

ディランにゆかりのあるブルース・スプリングスティーン、ニール・ヤング、ジャクソン・ブラウンをはじめ、BECK、ノラ・ジョーンズ、ジャック・ホワイトなどディランズ・チルドレン的な若手アーティストまで、総勢17組のボブ・ディランをリスペクトするスーパースター達が彼の数々の名曲を独自の解釈でパフォーマンスした。

ブルース・スプリングスティーンが「天国への扉」を演奏した後、元米大統領ジミー・カーター氏が登壇し、ボブ・ディランを紹介。今夜の主役であるボブ・ディランが登場し、受賞スピーチを行なったが、当初10分の予定だったところ、過去例をみない40分にも及ぶものとなり、普段ほとんどインタビューを受けることがないボブ・ディランの「伝説のスピーチ」として今後語り継がれるものになった。その中でも多くを割いたのが、自分の作品をとりあげてくれたピーター、ポール&マリー、ザ・バーズ、ザ・タートルズ、ソニー&シェール、パーヴィス・ステイプルズ、ステイプルズ・シンガーズ、ニーナ・シモン、ジミ・ヘンドリックス、ジョニー・キャッシュ、ジョーン・バエズへの感謝の言葉。

ザ・バーズ、ザ・タートルズ、ソニー&シェールへは「彼らは僕の曲をトップ10ヒットにしてくれたけれど、わたしはポップ・ソングライターではなかった。なりたいと思ったことすらなかった。でもそういうことになったのはよかったよ。彼らのヴァージョンはコマーシャルみたいだったけど、わたしは特に気に留めなかった。50年経ったら、わたしの曲がコマーシャルに使われることになったんだから。それもよかったね。そういうことになってよかった」。

ジミ・ヘンドリックスへは「ジミ・ヘンドリックスを忘れる訳にはいかない。わたしがジミの演奏を実際に観たのは、彼がジミー・ジェームズ・アンド・ザ・ブルー・フレームズとかいう名前のバンドにいた頃だった。ジミは歌ってすらいなかった。ただのギタリストだったんだ。彼は、誰も全く注目していなかったようなわたしの些細な曲を、成層圏の隅まで轟かせて、どれも名曲にしてくれた。ジミにも感謝しなければ。彼がここにいてくれたらと思う」。

またジョニー・キャッシュへは「わたしにとって彼はヒーローだ。ジョニーは気性の激しい人だった。わたしがエレクトリック・ミュージックをやっていることを批判されているのを知った彼は、雑誌に〝黙ってアイツを歌わせろ“と、彼らを叱る手紙を投稿したんだ。ジョニー・キャッシュの生きていたハードコアな南部のドラマの世界では、そんなものは存在しなかった。誰も誰かに何を歌えとか、何を歌うなとか、指図したことなんてなかったんだ」。

60年代初期、プロテスト・ソングを共に歌った盟友ジョーン・バエズへは「今も昔もフォーク・ミュージックの女王だった」と称賛。ディランはまた、自身の歌声を酷評する評論家たちを揶揄し、ちょっと皮肉も込めた攻撃も忘れなかった。「彼らが同じことをレナード・コーエンに言わないのは何でだろうね?。どうして俺は特別扱いなんだろうね?」

そして、「わたしの曲に対してこのような評価を与えてもらって光栄だ。ここまでの道のりは長く、厳しく、努力もした。わたしが作った曲はシェークスピアが若い時に見た歌劇のようなものかもしれない。当時も的外れだし、今も的外れだ。わたしは今もなお、もがき続けている。いつかまた会うことを願っている」と語り、ボブ・ディランはステージを後にした。

この夜、ボブ・ディラン自身のパフォーマンスは行なわれなかったが、このスピーチのあとニール・ヤングが「風に吹かれて」を感動的に披露。トリビュート・コンサートのラストを飾り、歴史に残る、夢のような奇跡の夜は幕を閉じた。

Bob Dylan: 2015 MusiCares Person Of The Year(ライヴ映像、スピーチなど)

MusicCares Person Of The Year 2015 セットリスト
1 Beck “Leopard-Skin Pill-Box Hat”
ベック「ヒョウ皮のふちなし帽」(1966「ブロンド・オン・ブロンド」収録曲)
2 Aaron Neville “Shooting Star”
アーロン・ネヴィル「シューティング・スター」(1989年「オー・マーシー」収録曲)
3 Alanis Morissette “Subterranean Homesick Blues”
アラニス・モリセット「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」(1965年「ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム」収録曲)
4 Los Lobos “On A Night Like This”
ロス・ロボス「こんな夜に」(1974年「プラネット・ウェイヴス」収録曲)
5 Willie Nelson “Señor(Tales Of Yankee Power)”
ウィリー・ネルソン「セニョール(ヤンキー・パワーの話)」(1978年「ストリート・リーガル」収録曲)
6 Jackson Browne “Blind Willie McTell”
ジャクソン・ブラウン「ブラインド・ウィリー・マクテル」(1991年「ブートレッグ・シリーズ第一集」収録曲)
7 John Mellencamp “Highway 61 Revisited”
ジョン・メレンキャンプ「追憶のハイウェイ61」(1965年「追憶のハイウェイ61」収録曲)
8 Jack White “One More Cup Of Coffee”
ジャック・ホワイト「コーヒーもう一杯」(1976年「欲望」収録曲)
9 Tom Jones “What Good Am I?”
トム・ジョーンズ「ホワット・グッド・アム・アイ?」(1989年「オー・マーシー」収録曲)
10 Norah Jones “I’ll Be Your Baby Tonight”
ノラ・ジョーンズ「アイル・ビー・ユア・ベイビー・トゥナイト」(1967年「ジョン・ウェズリー・ハーディング」収録曲)
11 Dereck Trucks And Susan Tedeschi “Million Miles”
デレク・トラックス&スーザン・テデスキ「ミリオン・マイルズ」(1997年「タイム・アウト・オブ・マインド 」収録曲)
12 John Doe “Pressing On”
ジョン・ドー「プレッシング・オン」(1980年「セイヴド」収録曲)
13 Crosby, Stills & Nash “Girl From The North County”
クロスビー・スティルス&ナッシュ「北国の少女」(1963年「フリーホイーリン・ボブ・ディラン」収録曲)
14 Bonnie Raitt “Standing In The Doorway”
ボニー・レイット「スタンディング・イン・ザ・ドアウェイ」(1997年「タイム・アウト・オブ・マインド 」収録曲)
15 Sheryl Crow “Boots Of Spanish Leather”
シェリル・クロウ「スペイン革のブーツ」(1963年「時代は変る」収録曲)
16 Bruce Springsteen “Knockin’ On Heaven’s Door”
ブルース・スプリングスティーン「天国への扉」(1973年「パット・ギャレット&ビリー・ザ・キッド」収録曲)

―The 39th President of the United States Jimmy Carter introduces Bob Dylan―
17 Neil Young Blowin’ In The Wind”
二―ル・ヤング「風に吹かれて」(1963年「フリーホイーリン・ボブ・ディラン」収録曲)

関連リンク

ボブ・ディラン 公式サイトhttp://www.bobdylan.com/
ボブ・ディラン 日本公式サイトhttp://www.sonymusic.co.jp/artist/BobDylan/

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