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2014年カナダ音楽市場、ストリーミング&アナログが人気

2014年カナダ音楽市場、ストリーミング&アナログが人気

posted by Jay Kogami

カナダの音楽市場の2014年を振り返る。ストリーミング、アナログが人気、アルバム購入は3年連続して減少傾向

音楽の聴き方の標準が世界中で変わり始めています。

カナダの音楽売上げデータが発表されました。音楽データを集計するニールセンが公開したNielsen SoundScanのデータによれば、アルバムの購入が前年と比較して7%の減少し、世界中の音楽業界で起きている「アルバム購入減少トレンド」はカナダにも影響していることが分かりました。

その代わりオンデマンドのストリーミング、アナログレコードは好調で、音楽の楽しみ方がアルバムの購入から多様化したモデルに向かっています。

アルバム売上は苦戦、減少トレンド続く

デジタル、CD、LPを合わせたアルバム売上総数は前年比7%減少で4,090万枚から3,790万枚となり、3年連続で減少トレンドとなりました。ここにはトラック売上10曲分をアルバム1枚で集計するTEA(Track Equivalent Album)のデータも含まれています。

CD売上も7%減少、1,760万枚から1,650万枚に低下しています。

デジタル・アルバム売上はアルバム全体の売上39.2%を占め、1,090万枚を記録。しかし枚数ベースでは1140万枚からわずかながら減少しました。デジタル・トラック売上は12%ダウンで、1億170万曲でした。

アルバム総売上のトップはテイラー・スウィフトの「1989」で31万4,000枚、「アナと雪の女王」サウンドトラック(2013年リリース)が2位で22万6,000枚、サム・スミスの「In the Lonly Hour」は15万7,000枚が3位、エド・シーランの「X」は13万3,000枚で4位、コールドプレイの「GHost Stories」が11万7,000枚で5位。

ロードの「Pure Heronine」(10万4000枚)、カナダ人アーティスト、ボビー・バジーニの「Where I Belong」が10万2,000枚が今年ミリオンを達成したアルバムです。

同じくカナダ人のセルジュ・フィオリの「Serge Fiori」が9万枚、ワン・ダイレクションの「Four」とピンク・フロイドの「永遠」は8万9,000枚でした。

デジタル・アルバムの売上トップは、以下の通り。

1. テイラー・スウィフト「1989」(12万3000枚)
2. アナと雪の女王OST(7万6000枚)
3. エド・シーラン「X」(7万4,000枚)
4. サム・スミス「In the Lonly Hour」(6万9,000枚)
5. コールドプレイ「Ghost Stories」(6万3,000枚)
6. ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー OTS(5万4,000枚)
6. ロード「Pure Heronine」(5万4,000枚)
8. Imagine Dragons「Night Visions」(4万1,000枚)
9. ケイティ・ペリー「Prism」(4万枚)
10. Hozier「Hozier」(3万9000枚)

カナダではNielsenが昨年7月からSpotifyなど音楽ストリーミングサーヴィスやYouTubeなど動画ストリーミングサーヴィスの再生データを集計し始めたためデータは2014年下半期のみですが、それでもストリーミング再生は63億578万4000回を記録しました。その中で動画ストリーミングは53億8076万8000回、音楽ストリーミングは9億2501万6000回を記録しました。

昨年からカナダではストリーミングサーヴィスのデータが導入されたことは、カナダの音楽業界にとって大きな転機になっています。アルバム売上だけの計測では、消費者の消費傾向が把握できないという理由が影響されていましたが、実際にアルバム売上が低迷する代わりに音楽の消費方法が他のプラットフォームに移行していることが把握できました。一件音楽市場も低迷しているように見えますが、今後、音楽ストリーミングの成長や、アナログレコードによるコアファン層へのアプローチなど、成長できる領域が隠されていることも証明されたことは、カナダの音楽業界にとっても重要な発見なのでは、と感じます。新しいコンテンツの届け方や楽しみ方、さらにはアーティストの育成と成長など変化の過程が見えやすい小さい業界の動きにも注目していくことで、日本の業界や海外を目指すクリエイターが成功するためのヒントが見えてくるかもしれません。

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