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「長時間労働で競争に勝つ」仕組みやめよう! 小室淑恵氏が「ワークライフバランスフェスタ東京2015」で講演

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東京都が主催する「ワークライフバランスフェスタ東京2015」が1月29日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開催された。

今回で7回目となる本フェスタは、ワークライフバランスを推進する企業の取り組みを紹介し、その意義や導入方法等を発信していくことが目的。会場では、企業のパネル展示や出展団体のミニセミナーが実施された。
充実したライフが仕事での「シナジー」を生む

メインステージではワーク・ライフバランス社代表取締役社長の小室淑恵氏による講演が行われた。小室氏は、本来のワークライフバランスは仕事と生活を相反するものと考えるのではなく、その2つが相乗効果を生むワークライフ「シナジー」を目指すものだという。

充実したライフでのインプットこそが、会社での有益なアウトプットにつながり、生産性が増す。これにより労働時間が短縮され、さらにインプットの時間が増えるという好循環を生み出す。

しかし現在の日本社会は、ライフでのインプットの時間が少なく、有益なアウトプットが生み出せない負のスパイラルにはまっている。この状態を解消するためには、70年代から続いてきた「長時間労働で競争に勝つ仕組み」ではなく、「時間内で成果を出すことができるように労働時間の転換を進めるべき」だと語った。

小室氏の講演を踏まえ、後半はメンタルトレーナーの田中ウルヴェ京氏、労働・子育てジャーナリストの吉田大樹氏、フリーアナウンサーの町亞聖氏、本年度「東京ワークライフバランス認定企業」として認定された有限会社すこやか代表の國澤一男氏を加えてのパネルディスカッションに移った。
トヨタは5年後に従業員の5分の1が「介護に直面」

吉田氏は、男女労働者のワークライフバランスの問題、特に子育て支援について、「現在は制度が整備されているところなので、まずは知ることが大切」と語った。

また、イクメンについては「直感では1割ほどの人しかできていない。言葉としては定着したが、実際にどう定着させるかというのは、一人ひとりが行動しないと変わっていかない」と話し、小室氏も「男性の労働時間を変革することこそが少子化対策につながる」と続けた。

介護・福祉事業を営む國澤氏は「介護は誰もが避けては通れない。会社全体が介護はお互い様だという意識を作り、介護離職をなくすことが大切」と述べ、加えて介護保険の仕組みや利用できる在宅サービスについて知ることの重要性を訴えた。

小室氏によると、トヨタ自動車が介護に直面する従業員数を試算したところ、5年後には従業員の5分の1に該当するという結果が出たという。介護は10年から長くて30年かかるため、その数はさらに累積していく。

介護のほか育児、メンタルヘルス不全などによって時間制約が生じてしまう人もおり、制約なく終える人のほうが珍しい社会になるということだ。

「キャリアのどこかで時間制約が生じるという前提に立つことで、職場づくりの概念がガラッと変わる」

と小室氏は結んだ。300席ほど用意されていた会場は満席で、立見の人で溢れかえるほどの盛況ぶり。東京都によると会場にも4000人以上が来場したそうで、ワークライフバランスへの関心の高さが伺えた。

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