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「ナポリを見てから死ね」!7年間住んで気付いた誤解されている治安

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Photo Credit: vmwt via Compfight cc

こんにちは、TRiPORTライターのレティです。

イタリア旅行に行ってみたいと考えているあなたは、どこへ行こうと思っていますか? 定番の観光地、ヴェネツィア・フィレンツェ・ローマなどではないでしょうか? そのルートを選ぶ人はきっと「時間があまりなくて、メインの場所にしか行けないんです」などと言うでしょう。しかし、私はその言葉が不思議でたまりません。「メインの場所」とは、誰が決めたことなのでしょうか? たとえば、1860年まで南イタリアに存在した両シチリア王国の首都だったナポリはなぜ、「メインの場所」に入らないのでしょう…?


Letizia Guarini「イタリアのクリスマス2014年

残念ながら、南イタリア、特にナポリの話になると、ネガティブな言葉を聞くことが多いと感じます。
「ナポリは治安が悪いと言われていますよね!」
「ナポリって危ないよね? 怖くて行けない!」
「ナポリに行ったけれど、ツアーバスから降りずに、車窓から街並みを見ただけだよ」
もちろん他国の都会と同じように、ナポリにも危ないところはありますが、よく聞くこのような噂は本当なのでしょうか?

というわけで、ナポリに7年間住んでいた自らの経験を活かして、今日はナポリにまつわる3つの噂をもとに、ナポリの治安に関する「本当の情報」をご紹介します。

1)怖がられる道「スパッカ・ナポリ」とは?

ナポリの中心部にあるスパッカ・ナポリという道が危なくて、現地の人でさえ怖がっているという噂がありますが、実際にはどうでしょう? スパッカ・ナポリとは、スペイン地域からフォルチェッラ地区まで伸びているナポリの中心街を真っ二つにわける長い道のことをいいます。つまり、その長さは1キロ以上。当然、危ないところもあれば、普通に歩けるところもあります。

スパッカ・ナポリの中心部(サン ドメニコ マッジョーレ広場、ジェズ ヌォーヴォ広場など)は昼間ならいつも賑わっているような場所です。東洋大学やフェデリコ第二大学のキャンパスがこの地区にあり、大学に通うためにナポリに移住した学生のほとんどはこの地区に住んでいます。普段からこの地区に住んでいる人はもちろん、昼間は学生たちが道にあふれて、スパッカ・ナポリやその周りの路地もイキイキとしています。

夜も大学生がこの道にあるバーなどで飲んだりしているので、遅くまで人が多く、危険な目に合うことはめったにありません。ただし、人が密集している場所から離れて暗い道に入ってしまうと、スリに合う可能性が高くなります。夜はできるだけ一人で歩かないようにしましょう。


Letizia Guarini「イタリアのクリスマス2014年

さて、一番評判が悪いスペイン地域とフォルチェッラ地区はどうでしょう? この地域を歩くと、急に南米の国に飛んだような印象を受ける人もいるかもしれません。3人でバイクに乗っている若者、怪しい顔でじっと見ている老人などが多く、なんとなくゾッとしてしまいます。しかし、ここも昼間は人が多いので、少し注意を払えばそこまで怖がる必要はないでしょう。

たとえば、市場に女性一人で出かけるなんてありえないという噂もしばしば聞きますが、そんなことありません。私がナポリに住んでいたときは、スペイン地域の市場にもフォルチェッラの市場にも一人で行って、買い物を楽しんでいました。しかも有名なピッツェリア「ダ・ミケーレ」もフォルチェッラに位置しています。怖がってナポリ一美味しいピザを見逃すなんてもったいない!

しかし、夜になったらスペイン地域とフォルチェッラは歩かないほうがいいでしょう。人も少なく、店が閉まると真っ暗になります。夜はフォルチェッラから近いナポリ・ピアッツァ・ガリバルディ駅付近も避けたほうがいいです。泊まる場所も駅の近くではなくて、中心街のほうが安全なうえに便利なのでおすすめです。

2)腕時計は危険?

「腕時計をしていたら、とにかくひったくられるらしい」
「イヤリング・ピアスをしていたら、耳を引きちぎってでもひったくられるらしい」

ネットで「ナポリ 治安」と検索してみると、このような情報も出てきます。しかし、長い間ナポリに住んでいた私にとって、この噂は不思議でしかありません。目立つ貴重な時計なら盗まれるかもしれませんが、一般的に狙われるのは時計やイヤリング・ピアスではないと、個人的な経験から確実に言えます。

スリの場合、財布、かばん、スマホが一番狙われています。なぜなら、一番簡単に盗めるものだからです。しかし恐れる必要はなく、このようなスリならば簡単に避けられます。財布やスマホはズボンの後ろポケットやかばんの中ではなく、前ポケットやジャケット内ポケットに入れましょう。ショルダーバッグは斜めがけにして、いつも前のほうに持ちましょう。パスポートなどの身分証明書は、必ずコピーを取って、万が一に備えてホテルなどの安全な場所に保存しましょう。このような対策をすれば、多くの場合は避けることができます。

しかし、できるだけ夜中の散歩は避けたほうがいいです。なぜなら、夜中に暗い道を歩いているとナイフやピストルで脅かされることがたまにあるからです。では、万が一ひどい目に合った場合はどうすればいいでしょうか? 答えは簡単です。素直に財布とスマホを出しましょう。すると、強盗はおとなしく逃げてくれるのです。納得できない行動かもしれませんが、あなたに向かって武器をつきつけている人は、麻薬依存症で狂っている人かもしれません。出かける前に、ポケットに10ユーロ札を入れておけば、「金を出せ!」と脅かされた場合でも10ユーロ札を出すだけで済みます。


Chikako Murakami「イタリア6都市巡り5 -ナポリ-

3)警察は当てにならない?

盗難を訴え出たいと思っても警察は当てにならないという声もしばしば聞きます。この噂については、警察官にもよるので完全に否定はできません。私も夜中に財布を盗まれて、翌朝警察に行ったとき、長い時間を待たされたあと、「もう昼ご飯の時間だからランチにいってくるわ」と言われたことがあります。一方で、ショックを受けていた私に優しくしてくれた警察官もいました。警察官のなかには、日本語や英語が通じないこともあるので、できればホテルの係員さんなどと一緒に行ったほうがいいかもしれません。

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さいごに

「ナポリを見てから死ね」ということわざを聞いたことがありますか? ナポリの風光を見ずに死んでしまっては、生きていた甲斐がないという意味です。それだけナポリは見る価値があります。しかし、ナポリを見てから死ぬのではなく、何回も訪れるべき街だと、私は思います。ひどい目に合って、「もうこの街、嫌だ!」と思っても、結局いつも帰りたくなるような、誰もが魅惑されるユニークな街だと、私は住んでみて実感しました。

Buon viaggio!

*Chikako Murakami「イタリア6都市巡り5 -ナポリ-
*Letizia Guarini「イタリアのクリスマス2014年

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