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心配ならまず相談!渡航における予防接種の基礎知識 – アフリカ・中南米編 -

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思い立ったが旅日和!TRiPORTライターの林です。

今回は心配ならまず相談!渡航における予防接種の基礎知識 – アジア編 -に続く「アフリカ・中南米編」です。

前回はアジア編と題して<A型肝炎・破傷風・日本脳炎・B型肝炎・狂犬病・ポリオ>という6つの感染症に対する予防接種について記述しました。今回はそのアフリカ・中南米編ですが、実はアジアとワクチンの種類も数も全く異なる…というわけではありません。


Yoshitsugu Abe「Around the world」より

まずは、アフリカ・中南米に渡航する際に確認すべきワクチンの種類を見てみましょう。

どんな種類があるの?

下記が中南米・アフリカの場合です。出てくる名称はどことなくアジアに似ているような…?

短期で旅に行く場合

渡航国によって検討、接種必須:黄熱
場合によって検討:A型肝炎

長期で旅に行く場合(※1ヶ月以上)

渡航国によって検討、接種必須:黄熱
接種を推奨:A型肝炎、破傷風
場合によって検討:B型肝炎、狂犬病、ポリオ

ここで上記と心配ならまず相談!渡航における予防接種の基礎知識 – アジア編 -を見比べていただくと分かりますように、アジアとアフリカ・中南米の間に大きな違いがあるわけではありません。

1点気になるのが、唯一の違いである「黄熱」です。実はこれが重要かつ厄介なポイントになってきます。そこで今回は黄熱にクローズアップしていきたいと思います。

黄熱とは?

特徴

蚊に刺されることで感染する。(基本的にヒトからヒトへの感染はしない)
症状は発熱、寒気、頭痛、筋肉痛、吐き気など。
特効薬はなく、予防など感染を防ぐことが重要。死に至る可能性もある。


Nobuki Arai「ドラマ”24″風トラベログ(コスタリカ編)〜亀の涙を見に行ったはずが泣いたのは俺だった〜」より

日本でも話題になったデング熱と同じく、蚊によって感染する病気です。初めて感染した場合の死亡率は、なんと30〜50%と言われています。

上記の通り、予防が非常に重要です。もちろん、ワクチンを接種すれば100%安全だ、ということはありません。感染リスクのある国では蚊に刺されないように、防虫剤を使用したり肌の露出を控えたりといった対処も重要となります。

接種をしておいたほうがよい人

→感染する危険のある国に渡航する人

アフリカ…エチオピア、ガーナ、ケニア、コンゴ共和国など
中南米…アルゼンチン、コロンビア、ブラジル、ペルー、ボリビアなど

上記は一部で、40カ国以上がWHOによって「感染の危険性がある」と定義されています。また、カメルーンや中央アフリカなど、すべての入国者(一定年齢以上の場合あり)に黄熱予防接種証明書の定提示が義務づけられている国もいくつか存在します。

黄熱予防接種に関する注意点

接種は基本的に予約制
他のワクチンに比べて接種できる場所が少ない
生ワクチンのため、前後一定日数は他のワクチンを打てない場合がある

予約制というところまでは他のワクチンとも同じかもしれませんが、受け付けている場所の少なさや時間指定が特徴となっています。
個人医院ではなく主に検疫所など、全国25カ所の機関での接種が可能であり(平成26年12月現在)、それぞれの場所で「毎週○曜日の○時〜」などと、時間まで細かく決められている場合がほとんどです。予約も直前となると締め切られている場合もありますので、余裕のあるスケジューリングをおすすめします。


Photo Credit: Nathan Forget via Compfight cc

また、黄熱ワクチンは「生ワクチン」での接種となります。これに対し「不活化ワクチン」と呼ばれるものもあり、2つの違いは以下のようになります。

生ワクチン

生きた細菌やウイルスの毒性を弱めたものを接種する
その病気にかかった場合と同じように免疫をつけようとする

毒性が弱められた細菌やウイルスが体内で増殖して免疫を高めていくので、接種の回数は少なくて済みます。しかし、十分な免疫ができるまで約1か月かかります。
主な生ワクチンは、黄熱のほかにみずぼうそうやおたふくかぜワクチンなど。

不活化ワクチン

細菌やウイルスを殺し、毒性をなくし接種する
免疫をつけるために必要な成分をワクチンにしたもの

こちらの場合、生きたウイルスではないので体内では増殖しないため、十分な免疫がつくまでに複数回の接種が必要です。
主な不活性ワクチンには、インフルエンザ、A型肝炎、日本脳炎、破傷風などが挙げられます。

さらに、黄熱ワクチンを接種するほとんどの方が、他の感染症のワクチンも検討することになるはずです。その際、下記の日数だけ余裕をみておく必要があります。

不活化ワクチンを打つ場合:黄熱予防接種日から7日前までに接種
生ワクチンを打つ場合:黄熱予防接種日から28日前までに接種

前回の記事でも余裕を持って…と書きましたが、全体のスケジュールをみて逆算していくと、思っている以上に時間はかかるものです。

他にも効果が出るまでの期間が長めで、黄熱予防接種の際にもらえる接種証明書の有効期限も接種日の10日後からとなっているなど、気をつけるべき点があるのも特徴です。


Kensuke Utsumi「世界23周の旅:ブラジルワールドカップ編(前半)」より

接種回数

1回の接種でおよそ10年間有効

前回ご紹介した6つのワクチンに比べ、1回の接種でよいというのは魅力的に聞こえるかもしれませんが、上記の通り注意事項があることをお忘れなく。

どこで受ける? いくらかかる?

注意点でも記載しましたが、受ける場所は主に全国の検疫所です。日本で約25カ所と少なく、場合によっては遠くまで出向いて打つしかないという人もいるでしょう。

価格は1万円程度のことが多く、証明書交付手数料が含まれている場合がほとんどです。

さいごに

今回は黄熱について書きましたが、感染リスクのある国以外への渡航だと、話題にあがることも少ないため見逃しがちかもしれません。

何度も言いますが、ワクチンを打ったから大丈夫! なんて油断は禁物。予防接種に加えて、自分でもできる対策をしながら安全で楽しい旅をしていきましょう。

それでは皆さん、Bon voyage!

心配ならまず相談!渡航における予防接種の基礎知識 – アジア編 -
*Yoshitsugu Abe「Around the world
*Nobuki Arai「ドラマ”24″風トラベログ(コスタリカ編)〜亀の涙を見に行ったはずが泣いたのは俺だった〜
*Kensuke Utsumi「世界23周の旅:ブラジルワールドカップ編(前半)

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