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おでんのルーツは室町時代の豆腐田楽 宮中女性の隠語だった

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 寒い季節になると「おでん」が恋しくなるが、そもそもおでんは、いつ誕生し、どのように全国に広まっていったのだろうか。おでん研究家・新井由己氏が解説する。

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 おでんのルーツは、室町時代に登場した串刺しの豆腐を焼いて味噌を付けた「豆腐田楽」に遡る。「田楽」のことを宮中の女性たちは隠語で「おでん」と呼んだ。江戸中期に醤油が醸造されるようになると、醤油味の煮込み田楽が現われた。

 その後、明治時代の東京で汁気たっぷりのおでんが登場。大正時代に関西に伝わると鰹節に昆布出汁が加わった「関東煮」(かんとだき)が生まれた。昭和になって東京で考案された薄味おでんは、コンビニなどでも味わえる最も定番の味付けとなっている。

 一方で、その土地ならではの特徴もきちんと受け継がれている。中でも地元のおでん文化を色濃く残すのが静岡で、800メートル四方におでんを出す店が250軒も並ぶ。香川でもおでんの需要は高い。讃岐うどん店の7割近くで、おでんが提供される。うどんを注文する前におでんを皿にとって、それを食べながらうどんを待つというスタイル。

 昆布や鰹節の出汁、醤油、味噌、塩の味付け、練り物や豆腐、野菜、魚介や肉などさまざまなタネ……。まさにおでんは、日本人が慣れ親しんだ味覚の集大成といえるのではないだろうか。

※週刊ポスト2015年1月30日号


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