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チームの編成力や眼力が問われる! プロ野球・人的補償制度の難しさ

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 巨人にFA移籍した相川亮二の人的補償として、プロ2年目の奥村展征が巨人からヤクルトに移籍し、話題を呼んでいる。そもそも「人的補償」とは何なのか? 野球界の事情に詳しい『週刊野球太郎』編集部に話を聞いた。

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◎人的補償制度とは?

 FA移籍した選手の補償として、補償はすべて金銭となる「金銭補償」と金銭と選手1人を獲得できる「人的補償」がある。「人的補償」の場合、移籍先球団の外国人選手と、その球団が選んだ28名(プロテクト選手)を除く選手の中から、移籍前の球団が選んで獲得できるルールになっている。

 FA選手を獲得する球団としては、誰をプロテクトにかけるのか、でチーム戦略や「必要としている選手は誰か?」ということが透けて見えてしまう。また、人的補償になった選手は、その球団で埋もれるよりも、請われて移籍することでブレイクのキッカケになることもあるのが「人的補償」の奥深さだ。

◎過去のサプライズ人的補償選手

 2013年のオフに、FAで広島から巨人に移籍した大竹寛の人的補償として一岡竜司が広島に移籍。一岡が巨人ファン以外にはそれほど知られた存在ではなかったこともあり、「一岡って誰だ?」と話題を集めた。脚光を浴びたことがいいキッカケになったのか、一岡は広島の貴重なセットアッパーとして大活躍し、ファン投票・中継ぎ投手部門1位でオールスターゲーム出場と一気に駆け上っていった。広島球団サイドの眼力の高さを証明する形となった。

 同じく2013年のオフ、阪神からDeNAへFA移籍した久保康友の人的補償となったのがベテラン捕手の鶴岡一成。DeNAがレギュラー級の捕手をプロテクトしていなかったこと、そして、捕手の多い阪神があえて捕手を指名したこと、双方で議論を巻き起こした。

◎ベテランが奮起する事例も

 過去の例では2007年、横浜から巨人にFA移籍した門倉健の人的補償として、当時すでに215勝を挙げていたものの、43歳となっていた工藤公康が横浜に移籍。工藤は移籍1年目に前年の3勝を上回る7勝をあげて、健在ぶりをアピールした。

 翌2008年にはヤクルトから西武にFA移籍した石井一久の人的補償として、当時15年目のベテラン・福地寿樹がヤクルトに移籍。福地は移籍1年目にレギュラーとして活躍し、プロ入り初の規定打席に到達。42盗塁で初めてのタイトルとなる盗塁王も獲得した。

 少し調子を落としていたベテラン選手が、気持ちも新たに奮起する例もあるのが興味深い。

◎2年目の奥村展征が人的補償選手になった意味

 さて、このようなベテラン勢の移籍とは全く異なるのが今回のケースだ。人的補償選手としてヤクルトに移籍した奥村展征は、まだ入団2年目の19歳という、人的補償制度では史上もっとも若い移籍劇であることが話題を集めている。

 当初の予想では、FA移籍した相川亮二に代わる捕手を指名するのでは? いやいや、投手力に課題があるヤクルトだから若手の投手を人的補償に選ぶはずだ、守備がいい外野手の可能性も? と予想されていただけに、内野手の獲得、ということも驚きをもって迎えられた。

 この指名が正解だったかどうか、その答えがわかるのは今シーズンではなく、少し先のことになるかもしれない。だが、若手選手を人的補償で、という考え方は、もしその選手が大活躍すれば、今後のFA移籍やドラフト戦術にも関わってきそうな大きなテーマだ。ヤクルト、そして奥村の動向にしっかりと熱視線を送っていきたい。

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