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決議事項 ~譲渡制限株式の譲渡の承認~

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■譲渡制限株式とは?

 会社は、発行する全部の株式の内容として、譲渡制限株式・取得請求権付株式及び取得条項付株式を定めること(会社法107条)、または、権利の内容の異なる2種類以上の株式を発行することができます(会社法108条)。
 譲渡制限については、発行する全部の株式の内容として定めることもできます(会社法107条1項1号)し、種類株式発行会社が、ある種類の株式の内容として譲渡制限の定めをすることもできます(会社法108条1項4号)。そして、これらの譲渡制限のついた株式を総称して譲渡制限株式といいます(会社法2条17号)。
 会社法上、株式の譲渡は原則自由とされていますが、会社によっては、株主間の個人的な信頼関係が重視され、好ましくない者が株主になることを排除したいというニーズが存在します。そこで、会社が定款により、株式の譲渡による取得は会社の承認を要するという形で株式の譲渡制限をすることができます(会社法107条1項1号108条1項4号)。

■譲渡の承認手続

 譲渡制限株式を譲渡しようとする株主は、会社に対し、当該譲渡を承認するか否かの決定することを請求できます(会社法136条)。また、取得者が会社に対して承認するか否かの決定をすることの請求もできます(会社法137条2項)。
 譲渡等承認請求を受けた会社は、承認機関が承認の有無を決し、譲渡等請求者に通知しなければなりません(会社法139条)。会社が譲渡を承認すれば、当事者間だけでなく、会社との関係でも株式譲渡の効力が生じます。
 承認機関は、取締役会設置会社であれば取締役会、非設置会社であれば株主総会となっています。したがって、取締役会が承認した場合には、取締役会議事録への記載が必要です。

1.株式譲渡の承認について

議長から、株主甲から次のとおり株式譲渡の承認請求が出されている旨を説明、議長その賛否を諮ったところ、全員一致これを決議した。

・譲渡人
東京都中央区○○町◯丁目◯番◯号 甲野 太郎
・譲受人
東京都中央区○○町◯丁目◯番◯号 乙野 二郎
・株数  普通株式  ○○○◯株

 譲渡制限株式を他人に譲渡しようとする株主は、会社に対し、譲渡制限株式の数・譲受人の氏名又は名称を明らかにして請求することとなっています(会社法136条138条1号イ・ロ)ので、議事録でも人物を特定するために氏名等を記載します。

 株主が特定の者に株式譲渡を者を特定する買取先指定請求をしていた場合、その譲渡を会社が承認しないのであれば、会社は自ら株式を買い取るか(会社法140条1項)、別の買取人を会社が指定しなければなりません(同4項)。

1.株式譲渡の相手方の承認について

 議長から、A株主から、普通株式○○○○株をB氏に譲渡したいが、この譲渡が承認されないときは、会社が買い取るか又は他の譲受者を指定してほしい旨の請求があったので、会社としては甲野太郎氏を指定したい旨提案説明があった。
 次いで、議長この提案を諮ったところ、全員異議なくこの議案を承認した。

 なお、会社が株式を買い取る場合には株主総会の特別決議が必要(会社法140条2項、5項309条2項1号)で、譲渡承認請求者である株主は議決権を行使することはできません(会社法140条3項本文)。

元記事

決議事項 ~譲渡制限株式の譲渡の承認~

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