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コンビニ前で転倒。賠償請求できる?

コンビニ前で転倒。賠償請求できる?

Q.

 雨天時にコンビニ店舗の前を通行中、前方から来る通行人を避けるため、店舗側に寄り、店舗と歩道の間に店舗が置いてあった鉄板(段差をなくすためなどに置いてあるもの)に足を滑らせ骨折となりました。このようなケースで店舗に賠償請求はできますでしょうか?

(50代:男性)

A.

 結論から申し上げると、請求することは可能ですが、訴訟に発展した場合、最終的に請求が認められるかは未知数だと考えます。

 ご相談のように、お店側が設置した施設や工作物の不備によって怪我をした場合などは、土地工作物責任を問うのが一般的です(民法717条参照)。土地工作物責任とは、今回のご相談のように、土地に付随して設置された設備などに瑕疵(かし)(雨によって滑りやすくなっている状況を放置していた)があることによって他人に損害を生じたときは、被害者に対してその損害を賠償する責任を負うというものです。

 今回のケースで言えば、瑕疵は、鉄板などで溝を覆うだけでは、雨天時に滑りやすくなるのは当然であり、例えばコンクリートやアスファルトなど滑らない素材とすべきだった。あるいは、滑りやすい状況があるにもかかわらず、これを放置していたなどではないかと思われます。
 もっとも、「滑って転び、損害が生じるという状況をお店側が想定し、備える必要は無い。したがって、損害を賠償する必要は無い」と判断される可能性も十分にありえます。

 参考になる裁判例として、北海道の商業施設外部に設置された階段が凍り付き、その上を歩行していた人が転倒。賠償を請求した事例があります(札幌地判平成11年11月17日)。この事例、ポイントとして商業施設は利用者が多いため、利用者数に応じた注意義務が店舗側に求められるということ。そして、雪道での歩行にはそもそも注意が必要で、転倒しないように歩くのは「自己責任」としてかなりの過失相殺を認めたことが挙げられます。

 これを今回のケースにあてはめて考えると、大型の商業施設に比べてコンビニでは利用者も少なくなるため、そこまでの注意義務が店側にあるとは言えないでしょう。そして、雨天時の歩行では転倒しないようにする自己責任が要求されます。とすれば、請求できたとしても、それが認められるかはクエスチョンマークがつきます。また、仮に認められたとしても、相当程度の過失相殺がなされ、賠償金の金額は少なくなりそうです。

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