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釣り名人のワザ ハンペン、ウイロウやパン粉など斬新なエサ

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 海老で鯛を釣る。これは少ない元手や労力で大きな収穫を得る譬(たと)えに使われる言葉だが、最近はエビも高価になっているため、高価な魚を釣り上げるには高価なエサが必要、という意味だと勘違いしている釣り人もいる。

 イシダイ釣りにはトコブシ、アワビ、伊勢エビまでエサにするし、シマアジ釣りではイワシのブツ切りとミンチをミックスしたコマセを、段ボール10箱分も20箱分も撒(ま)くことがある。一般的なメジナ釣りでさえ3キロ板オキアミを3~4枚と配合エサ2袋くらいは使う。金額にすると5000円近くの出費になる。
 
 魚を釣るにはそれなりの元手が必要なのも事実だが、元手をかけず手近な材料をエサにして魚を釣るのも名人のワザである。

 昔から冬のメジナやイスズミやブダイはノリで釣るが、適当なノリが手に入らないときは茹でたほうれん草を使い、釣り人たちはそのゆで加減に神経を使った。クロダイがスイカ、サナギ、スイートコーン、イソギンチャクなどを好むという発見は、おそらく名人たちの観察と斬新な工夫のたまものであろう。

 サヨリにハンペン、ボラやウナギにウイロウという地方色豊かな釣りエサもあるし、九州ではパン粉でメジナを釣る地域がある。鶏のササミや肝臓を釣りエサにした時期があり、今も密かに使う釣り人がいるらしい。

 北海道へサケ釣りに出掛けたときに手渡されたのは、タコウィンナーみたいな赤いタコベイトとサンマの切り身。どちらか一方だけでもよさそうなものだが、なぜかサケはこの組み合わせがお気に入り。この組み合わせを思いついた釣り人は天才に違いない。

 悪天候で釣りに行けない日、私も台所にこもってエサになりそうな食材を探すが、天才的ヒラメキが訪れないままつまみ食いに終始する。名人への道は遠い!

文■高木道郎(たかぎ・みちろう)1953年生まれ。フリーライターとして、釣り雑誌や単行本などの出版に携わる。北海道から沖縄、海外へも釣行。主な著書に『防波堤釣り入門』(池田書店)、『磯釣りをはじめよう』(山海堂)、『高木道郎のウキフカセ釣り入門』(主婦と生活社)など多数。

※週刊ポスト2015年1月1・9日号


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