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早期発見がカギ 認知症初期の6つの症状

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 2007年12月、愛知県内で、徘徊症状がある認知症の男性(当時91歳)が電車にはねられて死亡した事件について、JR東海が起こした裁判の結果、男性の妻に360万円もの賠償金支払いが命じられた件を覚えている人は多いはずです。
 この一件は、当時85歳で要介護1と認定されていた妻に「監督責任あり」という判決が出たことで、大きな波紋を呼びました(その後上告し、現在も係争中)。

 『社会脳からみた認知症 徴候を見抜き、重症化をくい止める』(伊古田俊夫/著、講談社ブルーバックス/刊)によると、日本の認知症患者の数は460万人、予備軍とされる人を入れると860万人にのぼり、1000万人を突破するのも時間の問題だとされています。まして、認知症は高齢者だけのものではありませんから、夫が起こした事故の賠償責任が妻に回ってくるというようなケースは、今後どんどん増えていくのかもしれません。

 すでに広く知られているように、認知症の治療はいかに早期発見できるかに尽きます。
 たとえば、こんな症状に思い当たるふしがあるなら注意が必要です。

■新しいことが覚えられない
 新しいことを学習しても覚えられない、最近の出来事が語れないなど。同じ人に2〜3週にわたって同じ質問をしたり、請求書の支払いが終わっているかどうかがわからなくなるといった症状も該当します。

■固有名詞や知人の名前が不確実になる
 言葉選びが難しくなります。固有名詞や知人の名前がおぼつかなくなったり、文法のミスや言葉の不適切な省略、普段は使わない言葉(敬語やスラングなど)を日常的に使ったりといった変化があります。

■仕事でのエラーやミスが増える
 特に、多目的な課題をこなす仕事でのエラーやミスが増えます。また、電話や訪問客などによって仕事が中断されると、再開が難しかったり、規模が大きく社交的な集会への出席が負担になります。

■仕事に時間がかかるようになる
 通常の仕事が長くかかるようになります。初歩的なミスが増えるため、ダブルチェックが必要になります。

■駐車スペースからはみ出す
 駐車の際、決められたスペースに車が収まらないなど、空間認識が必要な作業が苦手になります。また、新しい場所に行くのに、乗換手順や地図を書きこんだメモが必要になることも。

■表情、ジェスチャーを読み取れない
 相手の態度や振る舞いが微妙に変わっていることに気がつかない、顔などの表情を使った合図に気がつかないなど。アイコンタクトやジェスチャーを読み取ることも苦手になります。

 認知症を可能な限り早く見つけて治療を始めるためには、家族のちょっとした変化も見逃さない注意力が重要なのは言うまでもありません。
 本書には、認知症のしくみや症状、なりやすい人のタイプや生活習慣など、「いずれは10人に1人がかかる」とされる認知症についてのさまざまな解説がされていますので、自分のために、家族や親のために知識を得ておいて損はないはずです。
(新刊JP編集部)


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