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罰金を支払わないとどうなる?逃げ得を許さない労役場留置制度とは

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 さいたま地検は県警と協力して、道交法違反などで罰金を納付していない悪質な未納者の一斉収容を実施し、12月17日までに、未納者30人を労役場に留置したと発表しています。
 対象となったのは2006年9月から今年6月までに罰金の略式命令を受けた未納者。何度も納付を督促したにもかかわらず、罰金を納付してこなかった悪質な未納者57人に収容状を発布したそうです。うち納付の見込みがない未納者30人をさいたま県内三つの労役場に留置しました。さいたま地検は「納付した人との不公平が生じる。逃げ得は許さない」とのコメントを出しています。今回は、労役場に留置とはどういうことか、見てみたいと思います。

 労役場とは、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律に規定されていますが、法務大臣が指定する刑事施設に附置しています(法287条1項)。刑務所や拘置所内にあります。

 労役場留置とは、資力がないなどの理由により罰金や科料を納めない場合に、その人を刑事施設内の労役所に留置して作業をさせることをいいます。留置される日数は裁判で決められますが、最長の期間は、罰金の場合は2年、科料の場合は30日となっています(刑法18条)。労役場留置一日あたりの金額は裁判官の裁量により決められますが、現在は多くの裁判において1日の留置を罰金5,000円相当と換算されているようです。しかし、脱税など罰金が高額な犯罪の場合では、1日5,000円では2年以内におさまらないため、2年以内に収まるように1日あたりの金額を大きくして判決を言い渡される例もあります。最近では、相続税を約29億円脱税したと認められ罰金が5億円となった事件で、1日200万円に換算した期間被告人を労役場に留置するという判決が出されています(大阪地判平成23年5月25日)。

 労役場内の処遇としては、性質に反しない限り懲役受刑者と同じように扱われるようになっています(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律288条)。したがって、労役場に入る際には身体検査が行われますし(同法34条)、面会も原則として親族等に限られます(同法111条)。労役場留置には非常に多くの制約があります。

 もっとも、労役場留置を執行するには時間や費用がかかるため、検察庁としてもなるべく避けたいものではあるようです。

 労役場留置を避けたいけれども、罰金全額は支払えない・・・といった場合にどうするかですが、罰金は刑罰ですので、定められた期間内に一括納付が原則とされています。検察庁の案内によれば、定められた期間に納付できない場合には、納付の通知をしている検察庁の徴収事務担当者に相談し、分割できる場合もあるようです。しかし、検察官の許可が必要です(徴収事務規程17条)ので、認められるケースはあまり多くはなさそうです。

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