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赤点寸前だった世界史が、「友達の過去」に変わる旅

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一人旅で、様々な国を周りました、という経験談を話すと、「昔から旅行とかほかの国へ行くことが好きだったの?」と聞かれます。ですが、わたしの場合はそういうことはほぼありませんでした。出かけることはすきでしたが、遠くへ行くことも稀でしたし、世界の国々に興味があったわけでもないのです。

むしろ、日本語の成り立ちや歴史の方に興味がありました。なぜかカタカナは何度読んでも頭に入ってこず、高校時代は世界史の成績が赤点寸前までいきました。(中国史は漢字が多かったため大丈夫だった)


Photo Credit: meg.reilly via Compfight cc

そんなお粗末な知識のまま、一人旅に出発してしまったわたし。今日は、旅における失敗について恥を承知で告白したいと思います。みなさまの今後の旅の参考になれば幸いです。

あまりにも歴史を知らない

先述しましたように、わたしは世界史が一切できませんでした。時代ごとに区切ってなにがどこで起こっているのか、ということを関連付けて考え、覚えることができなかったのだと思います。

すべてが個別的に、独立した歴史として発生したものとしてしか捉えることができませんでした。


Keisuke Asami「イスラエル」より

そのおかげで、旅先では何度も恥ずかしくなったり、申し訳なくなったり、悲しくなったりすることがありました。全部の国が、どこも独立した歴史なんて持っておらず、わずかでも影響し合ったり、重なりあったりしているということを、肌感で得ることができたのです。

同時に、その土地の歴史を知らないということは、なんて無礼なんだろうと思いました。決してすみずみまで詳細を知る必要はないのでしょうが、せめて「日本が江戸時代の時にヨーロッパでは……」とか、「オスマントルコ帝国の時代は、今のこの国も実は存在していなくて……」とか、大体でも知っておくことができれば、より一層そこに住む人々と近しくなれたかもしれないと思います。

知っていること前提で話題が転がっていく

世界の歴史はもちろん、日本のことについても同じことが言えます。

知っているつもりで知らないことが、どれくらいあるのかということが顕になりました。また、旅先で出会った、同じように旅をしている人や現地に住んでいる人々は、「日本のことを知っている」前提で、さまざまな話題を振ってきます。世界の歴史やできごとについても、ほとんど「これ、知ってるよね」というスタンスで話が始まることが決して少なくありませんでした。


Tatsuya Okamura「内モンゴル騎馬隊@地球探検隊」より

知らぬは一時の恥、聞かぬは一生の恥と言いますが、自分の歴史や文化のことを答えられないというのが、こんなに情けないのかということも思い知りました。無知の知という言葉も、なぐさめにならないレベルです。知らないことを教えてもらうという行為は、国や人は関係ありませんが、知識を補い合うという意味では、わたしから彼らに提供できるものが、あまりにも少なくて愕然としたのです。

「友達」ができると歴史が近づく

旅に出てから「うわーあれも勉強しておけばよかった!」と後悔しても仕方ありません。恥じ入りながら、教えてくださいとお願いして知識を得るしかないのです。

けれど、誰かの口から聴く話として世界史を学ぼうとすると、滞りなく理解することができました。教科書を読むだけでなく、そこに書かれていることを自分ごととして語る人々に出会えれば、世界史が「教科書に書かれた覚えるべき項目」から「友達の過去」に変わるのです。


Tatsuya Okamura「内モンゴル騎馬隊@地球探検隊」より

今では、カタカナが覚えられない、なんて情けないことを言っていたのも憚られるのですが、高校時代に苦手意識が芽生えてしまった世界史が、今ではわたしの友人のバックグランドとして立ち現れてきます。ここでやっと、わたしの本当の意味での「世界」が拓けていったような気がしました。

もちろん、事前に世界情勢や歴史に知っておくことは重要です。それに加えて、やはり現地の人の口から語られる、その国の歴史の物語というのは、重みも厚みもなんとなく違うような気がします。

旅に出る前は日本と、旅先の国の歴史を、少しでも学んでいくことをオススメします。それが相手への敬意の表明であり、世界をぐっと引き寄せる方法のひとつであるように思います。

(ライター:立花実咲/@misakichie19

*Tatsuya Okamura「内モンゴル騎馬隊@地球探検隊
*Keisuke Asami「イスラエル
*Masao Mitsuta「Amazing Oxford

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