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赤サンゴ密漁船団の中国拠点 否定するも村人の手に赤サンゴ指輪

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「赤サンゴなんて見たことも聞いたこともねえなあ」。とぼける果物売りの男性の手には、立派な赤サンゴの指輪がキラリ。村の誰に聞いても「赤サンゴなんて知らないよ」と口を揃えるのだから、まるでデキの悪いコントを見せられているようだ。

 ここは福建省寧徳市霞浦県の漁村。小笠原諸島近海に押し寄せた赤サンゴ密漁船団の拠点のひとつである。

 いま、この村のメインストリートには密漁を戒める赤い横断幕が張られているほか、漁港の壁や警察施設などに「赤サンゴの密漁・売買禁止」を意味する標語が躍っている。村人が口を噤(つぐ)む理由を、地元の女子大生がコッソリ打ち明けた。

「確かに漁師たちは、赤サンゴで大儲けできると大挙して日本の領海に行ったの。でも闇取引なんかで逮捕者が次々に出ているし、2週間くらい前からは警察の取り締まりがさらに厳しくなって。今はサンゴの話をしただけで処罰されるんじゃないかって、みんなビクビクしているの」

 小笠原近海の密漁船は、11月27日にゼロとなったが、11月29日に3隻、12月1日にも1隻が確認されるなど、いまだ解決には至っていない。

 ほとぼりが冷めて、再び日本の海に中国船の群れが、村には赤サンゴが溢れる、なんてことにならないといいのだが。

●撮影/渡辺利博

※週刊ポスト2014年12月19日号


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