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はるな檸檬、読書狂時代を振り返る

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エッセイ漫画『れもん、よむもん!』で、子供の頃から思春期にかけての“読書狂時代”を綴ったはるな檸檬さん。本への愛にあふれる彼女がお薦めする小説もまた、読書に耽ったことのある大人にはたまらない1冊でした。

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――『れもん、よむもん!』には、はるなさんの高校からの親友「はるなちゃん」が出てきますよね。推薦していただいた『本屋さんのダイアナ』を読んで、大穴と彩子の関係に通じるものがあるな、と…。

本当にそうなんです。これは私とはるなちゃんの話じゃないか! って思ったくらい。小説では彩子の家で料理教室をやっていましたけど、はるなちゃんの家もそうだったんです。お母さんが見たこともないような品のいい料理を出してくれて、私も大穴のように憧れていました。

――とくに好きな場面は?

最初に大穴が彩子を図書館に誘うときの、あの勇気を振り絞る感じ。仲良くなりたい人に話しかけるのは勇気のいることだったんだって思い出して、あそこが一番泣けましたね。私はわりと八方美人なタイプだったんですが、大穴と彩子と同じように、本の話でわかりあえたりしたことで関係が深まった親友がいましたから。

――本が好きな人同士って、なぜ関係が深まるんでしょう?

うーん…たとえば自分がつらく感じていることを言葉にするって、すごく難しいと思うんですよ。「昨日転んで痛かった」くらいなら簡単に言えるけど、身内が亡くなった痛みって、相手も身内を亡くしていないとわからないし、たとえ亡くしていたとしてもわからない混沌とした痛みっていうのがあります。

――内面的な痛みはそうですね。

でも、本を読んで似たような感情が自分のなかにあったら、同じ本を読んだ相手には共有しやすくなります。「せつない」や「うれしい」には何万種類もあるけれど、1冊の本のなかでは作家さんが言葉を尽くしてひとつの感情を切り取ってくれていますからね。本を媒体とすることで初めて伝えられる気持ちというのは、あると思います。

――なるほど。そういう複雑な感情を共有できるから、仲が深まる。

『本屋さんのダイアナ』を読んで久しぶりにその感覚を思い出して、速攻ではるなちゃんにも送りました。「私たちにとっても、本ってこういうものだったよね」って。

【はるな檸檬の読み方】

▼活字の本だけが、親公認のエンタメだった

「小学校の頃、唯一持っていた漫画がなぜか『まことちゃん』(楳図かずお・著)。親が教育上よくないと判断したらしく、途中で捨てられました。TVやゲームも禁止されていて、本だけが内容にかかわらず親が許してくれるエンタメだったんです」

▼読まずには生きられなかった時代があった

「若い頃ってとくに、読むことで自分の気持ちや経験を整理していく作業をしてたと思うんですよ。その整理がある程度ついて言葉にしきったときに、インプットの時期が終わって読書への渇望が失せるのかもしれませんね」

▼読みやすい姿勢を求めて迷走し続けた答えは…?

「読む姿勢の話は『れもん、よむもん!』にも描きましたが、寝転がっても机で読んでもひじが痛くなる。今のところ、ソファの上であぐらをかいて、クッションを載せて、その上に本を置いて読むのが一番ですかねぇ…」

(宇野浩志=取材・文)
(R25編集部)

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