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離婚無効と結婚の取り消しが同時におこった場合はどうすればいいでしょうか?

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離婚無効と結婚の取り消しが同時におこった場合はどうすればいいでしょうか?

Q.

 夫が11年前に前妻と離婚届を提出していました。その約1年後に私と結婚し、その後10年が経ちました。ところが、今になって離婚届は夫が勝手に偽造して提出したもので、前妻が裁判を起こすと弁護士から連絡が来ました。
 この場合、離婚無効と結婚取り消しになるのでしょうか?その場合、現在の妻(私)と、私の子供はどうなるのでしょうか?

(30代:女性)

A.

 離婚が有効に成立するには、離婚届の提出時に夫婦の離婚する意思が必要です。そのため、一方が無断で離婚届を提出した場合、他方が追認しない限り無効となります(民法763条764条739条)。
 このようなケースでは、無効を認めたくない側(今回のケースでは前妻)が、離婚の無効確認の調停を家庭裁判所に申し立てます。
 ただ、それだけでは、ご相談者様と旦那様との間の婚姻関係が残ってしまうので、あわせて婚姻取り消しの調停も家庭裁判所に申し立てます(民法743条)。いわゆる当事者の話し合いを意味する調停で問題が解決しない場合は、裁判となり、裁判所が様々な事情を踏まえつつ、婚姻の無効と離婚の無効について判断することとなります。

 前妻が弁護士を頼っているという事情がありますので、おそらくは上記の2つを同時に行うものと思われます。そして、ご相談者様とお子様がいらっしゃる事情を考えれば、当然調停では解決しないものと思われますので、裁判になると思われます。
 裁判になった場合、離婚の無効、ならびにご相談者様との婚姻の無効という判断がなされる可能性があります。
 この場合、まずご相談者様は、法律的には「そもそも結婚していなかった」という立場になります。そのため、お子様は法律上「非嫡出子」という扱いになり、旦那様との父子関係も否定されます(民法772条参照。嫡出推定は有効な婚姻を前提としています)。
 したがって、仮に旦那様が亡くなった場合、資産を相続することもできないなどのデメリットが生じることになります。そのため、仮に婚姻と離婚の両方が無効となれば、旦那様にお子さんを認知してもらって父子関係を維持することになります(民法779条784条)。

 対応方法としては、仮に裁判に発展した場合、無効な離婚届に対して前妻の「追認」があったと主張していくことになります。追認とは、離婚届の提出時は離婚の意思はなかったものの、その後にそれを認めることです。例えば、今回のケースでは、「無効な離婚届の提出後、10年以上それを放置しており、実質的に追認があった」などの主張をするものと思われます。追認があれば、離婚届は有効なものとして扱われ、現在の相談者との婚姻も有効なものとされることになります。

 このように、対応によってはご相談者様とお子様の立場に大きな変化が訪れることになります。加えて、裁判に発展する見通しがあり、しかも、相手方が既に弁護士を立てているとの事情を考えれば、早急に弁護士に依頼し、具体的な対応策を練られることを強くおすすめいたします。

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離婚無効と結婚の取り消しが同時におこった場合はどうすればいいでしょうか?

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