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U-mobile「LTE使い放題」に秘められた戦略とは?

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キャリアのパケットプランの高騰以降、MVNO SIMによるLTEのさらなる格安化が進んでいきましたが、そんな中、これ以上ない「究極」ともいえるサービスが11月1日に登場しました。定額2,480円でLTEが容量制限なしの使い放題というU-mobileの「LTE使い放題」です。果たしてそんなことをして大丈夫なのか?U-mobileを運営するU-NEXTの取締役 通信事業担当役員・二宮康真さん、広報部 部長・吉本礼遵さんにお話を伺ってきました。
どうしてLTE使い放題が実現したのか?
――LTEの通信速度は下り最大150Mbps/上り最大50Mbpsのまま、容量使い放題というとんでもないプランを始められましたが、どのような経緯だったのでしょうか?

二宮 MVNO各社とも、次々と新しいプランを出していく中で大きく差別化を図れないかなと考えました。加えて、U-mobileの中でも様々なプランがあって、少し分かりづらかったんですね。それらのプランを整理する意味合いと、ユーザーの皆さんにとって分かりやすいものを意識して『LTE使い放題』になったんです。

――それで実現させちゃったんですか?

二宮 そうですね。それが一番受け入れられるだろうと。

――MVNOですから、MNOへの接続料があると思うのですが、使い放題にして大丈夫なんでしょうか?実際儲かるのかな、という心配が。

二宮 そこは、弊社が普通のMVNOではないという部分があるんです。U-NEXTは映像コンテンツを持っている会社でして、それと通信をセットで考えているんです。通信単体で売っているわけじゃないんですね。持っているリソースを活用することで、利益を出していけるんです。
例えば、弊社はNTTさんのFlet’sの販売代理店をしていて2位のシェアを持っているんですが、それにMVNOをプラスするという特殊な販売戦略を行っていたり、マーケティングのコストとして考えていたりするんですね。

――なるほど。MVNOを含めた事業全体で利益をとる、と。たしかに使い放題はとても宣伝効果は大きいですね。そんな中、月額2,678円という価格にしたのは、どういうところからでしょうか?

二宮 これはもう単純に、他社のどこよりも「一番安く」というところです。

――えっ!? 本当ですか?

二宮 はい。価格訴求力を持っていきたい、コストリーダーシップをとりたい、という戦略が根底にありますね。

速度にまつわる驚きの施策
――サービススタートしてそろそろ1か月ですが(※取材は11月下旬に行われました)、加入者数の推移はいかがですか?

二宮 具体的な数字は言えないのですが、加入度合はこれまでの2倍ですね。

――そうですよね、みんな使いたがりますよね。そうなると、速度が気になりますが……

二宮 そうなんですよね。なので11月の上旬に一度、設備を増強しました。今のところ速度が遅くなったということはないのですが、12月の頭にさらに増設して盤石を図ります。

――なるほど。ところで、サービスの説明のところに、「他の利用者の通信に影響を与えるような大容量の通信と当社が確認した場合、通信速度の制限を行うことがございます」とありますが、具体的には何Gぐらい使うと制限されるんでしょうか?

二宮 実はこれ、してません。

吉本 うん、してないですね。

――ええっ!?それ大丈夫なんですか?

吉本 実際に帯域を占有するような方は、相当なヘビーユーザーさんなんですが、ほんとにごく一部なんです。

二宮 現状では、影響がないと判断して、行っていません。それよりも、ユーザーさんの環境によって速度が出ないケースもあると思うんです。そんな中で「U-mobileは制限するぞ」と思われると、あまり良くないですよね。だから制限はしないことにしています。

進行中のショップ展開
――10月1日に南青山に初の路面店『U-NEXTストア』を展開されましたが、こちらの反応はいかがですか?

二宮 これがびっくりするほど反応がいいんです。そもそもアンテナショップとして企画された店舗だったんです。MVNOの認知度は以前に比べたら上がってきましたが、「どう設定したらいいのか分からない」という声も多かったんです。なので、分かりやすくご案内できる場所として気軽に立ち寄ってもらえる場所、ユーザーさんのニーズを知るための場所として開設したのですが、契約されて行かれる方が非常に多いです。

吉本 表参道のAppleさんでSIMフリーのiPhone 6を買われて、そのままU-NEXTストアに立ち寄られてSIMを買っていく、というケースが何件もありました。全然予想していなかったので驚きました。

二宮 それと「これで使えますか?」と現在使われているスマホを持ってこられる方が多いですね。その場でSIMを挿してみて、使えたらMNPして契約していかれる、という感じです。正直、都内のどのケータイショップよりも契約数は多いんです。

――そんなにですか?

二宮 我々も非常に驚いています。アンテナのつもりが、いきなりトップギアです。嬉しい誤算でした。

今後の展開
――今回、究極的なプランを実現し、ショップも好評とのことですが、今後はU-mobileをどのように展開していかれる予定ですか?

二宮 現在、他社との差別化の大きなところは、月額2,678円という価格でLTE使い放題なんですが、さらに音声付きプランにしていただくと、毎月U-NEXTのポイントが600もらえるんですね。

吉本 600円相当のポイントですので、(見放題プラン以外の)映画1本分なんですよ。映像でなくても、Book Place for U-NEXTの電子書籍にも使えますので、マンガや雑誌を買っていただけます。

二宮 そういった形も含めて、モバイルを通してU-NEXTのコンテンツに親しんでいただいて、固定回線・Wi-Fi・モバイルをつなげていきたいと考えています。

――ありがとうございました。

 

※文中の価格は税込みです。

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