恋愛に効く、あの文豪の言葉

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恋愛に効く、あの文豪の言葉

 太宰治の生き方や文章のリズム感、言葉に魅力を感じ、好きな作家に挙げているという人は多いだろう。太宰治の私生活においては、女性たちとの事件にも事欠かない日々だった。そんな彼の創作がどこまで実生活の事実なのかは謎だが、紡ぎだされる言葉は、生き方や恋愛観を象徴しているはずだ。

 『恋愛合格!太宰治のコトバ66』(高野てるみ/著、マガジンハウス/刊)は、著者の高野さんが、恋愛に生きるための道しるべとなることを信じて、太宰治の90余の作品から、350以上の恋愛に効く言葉を選び、そこから選りすぐった66の言葉を1冊にまとめたものだ。さらに、高野さんなりの太宰つながりの映画のシーンと解説も挟み込んでいる。
 印象を強めるために、66の言葉のヒントとなる言葉は○で隠している。左ページを見ると、答えは太字になっているのでわかるが、自分でその部分をいろいろ想像してみることがきる。では、その一つをご紹介しよう。

■「○○。人間これを忘れてはいかん。結局、たよるものは、この気持ちひとつだ。」(『新樹の言葉』)

 この物語では、太宰治自身のように思える主人公が喪失感に悲しむ相手を励ます中で、繰り返しこだわって、「○○」に入る「自愛」という言葉を使う。自分を愛おしく思う気持ちを忘れたらいけない。生きていけない。悲しみは決して敗北ではない。むしろ勝利である。とも言うのだ。
 まずは自分を大切に思うこと。自分に負けたりしなければ、どんなことがあっても未来はあると説く。自分を愛してもいない人間が、人を愛することなどできなのではないかと、気づかせてくれるのも、この言葉の醍醐味だろう。

 太宰治の言葉を恋愛という面から注目した本書。太宰治の残した言葉の数々は今の時代を生きる私たちに響くものがあるはずだ。
(新刊JP編集部)


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