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ミツメと王舟が渋谷WWWの4周年をお祝い——OTOTOYライヴ・レポート

ミツメと王舟が渋谷WWWの4周年をお祝い——OTOTOYライヴ・レポート

11月20日(木)にミツメと王舟による2マン・ライヴが開催された。同イベントは、会場となった渋谷WWWの4周年を記念した〈WWW 4th Anniversary〉の一環として企画されたもの。ともに今年アルバムをリリースし、現在の東京インディーズ・シーンを牽引するミツメと王舟の共演を目撃するため、あいにくの雨にも関わらず、多くの人が会場に詰めかけていた。

この日、まず始めにライヴを行ったのはミツメ。SEとともにメンバー4人が静かに入場、エフェクトのかかったギター・サウンドがおぼろげな輪郭のまま徐々に大きくなっていき、1曲目の「Disco」へ。軽やかなビートと瑞々しいメロディー・ラインが気持ちいい。曲間を開けることなく「20」と続き、フロアにさらりとした風をなびかせる。

そして「ありがとうございます。ミツメってバンドです。」という川辺素(Vo&Gtの挨拶のあと、披露されたのはミニマルなディスコ・チューン「停滞夜」。青、赤、紫が混ざり合いながら色を変えていくライトと、感情の起伏が抑えられ無機質な楽曲が相まって、どこか怪しげな雰囲気が漂う。それでも、生み出されるリズムは心地よく、続く「paradise」でも、最小限の音数でリフレインするフレーズに体を揺り動かされた。平静さを保ったままクールに揺れるフロアをじんわりと暖めたのが、1stアルバムからの楽曲「タイムマシン」。なにより大竹雅生(Gt)、ナカヤーン(Ba)によるコーラスが、郷愁を誘うようなメロディをさらに引き立たせていたのが印象的だった。

MCでは年末に予定されている東名阪ワンマン・ツアー〈”Blue Hawaii Session” Tour〉の告知が行われる。続いて、須田洋次郎(Dr)がハイハット・シンバルのみで刻むリズム・パターン、柔らかなメロディとコーラスが同居する「Blue Hawaii」や、「science」など、先日公開したスタジオ・ライヴ動画「Blue Hawaii Session」に収録の新曲2曲を立て続けに披露。彼らがまた新たなモードに向かっていることを感じさせる演奏だった。

ギター・リフからなにから、どこかとぼけた「うつろ」を終えるとライヴは終盤に。淡々としていたバンドも「ささやき」の演奏から徐々に熱を帯びていき、勢いそのままにラストの「Chorus」へ。演奏が終わると大きな拍手が贈られ、ミツメはステージを後にした。

続いて王舟がステージに登場。この日はサポートにキーボード、ベース、フルート、ギター、ドラム、パーカッションを迎え、7人編成のフルバンドで演奏が行われた。「ミツメかっこよかったですね」と王舟がゆるやかに語り、バンドによるフリーキーなセッションからライヴは幕を開ける。くぐもった音像が次第に収束していき、顔をのぞかせたのは、王舟の柔らかな歌声とギターの音色。ここから演奏は途切れることなく、柔軟に雰囲気を変えるバンドに合わせ、王舟がメドレーのような形式で、電気グルーヴの「虹」など、いくつかの歌を紡いでいく。

その後、軽やかなアルペジオから「tatebue」が始まり、今年リリースされた1stアルバム『Wang』の収録楽曲を中心にライヴは進行する。MCでは「今年CD出してレコ発ここでやったんですけど、そのときお世話になりました」と会場である渋谷WWWに感謝を告げていた。

続く「new song」では跳ねるようなリズムと心踊るフルートの音色、カントリーチックなギター・フレーズも飛び出し、「インストの曲を1曲」と演奏が始まった「dixi」では、床に置かれた小さなトイ・ピアノなどを使ったサポート・パーカッションのシャンソンシゲルが楽曲に細かな彩りを与えていたのが印象的だった。と、ここまでフォークやカントリーといった要素を取り入れた楽しげな楽曲を披露してきた王舟だったが、終盤の「ディスコブラジル」ではこれまでと違った面をみせる。

同曲はアンニュイな雰囲気をまとったゆったりとしたダンス・ナンバー。光が照らされたミラーボールと相まって、会場をメロウな雰囲気に仕立て上げていた。ライヴも終盤に差し掛かり、王舟な丁寧な歌声とギター1本だけで代表曲「thailand」の演奏が始まると、会場から歓声があがる。曲が進むに連れ、徐々にバンドも演奏に加わり、そのまま駆け抜けるように加速、最後には「瞬間」が演奏された。

アンコールの拍手に答える形で、再び王舟とバンド・メンバーはステージに登場。「じゃあ、あと1曲」と先日リリースされた7インチ・シングルより「Ward」が届けられ、〈ミツメと王舟〉は幕を閉じたのだった。

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