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武蔵小杉に尼崎… 競争に立ち向かう「ショッピングモール」の仕掛け人たち

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現在、全国に3000カ所以上あるというショッピングモール。2014年11月25日放送の「ガイアの夜明け」(テレビ東京)は、他との差別化を図るため、今までにはないモールをつくり出そうと模索する人たちを紹介した。

流通大手のセブン&アイグループは、今年11月に新たなモール「グランツリー武蔵小杉」(川崎市)をオープンさせた。数々の商業施設の開発を手掛けてきた女性をプロデューサーとして社外から招き、新しい売り場づくりを目指すという。
ターゲットは「子育て中の30~40代の女性」

武蔵小杉駅は、渋谷や横浜、品川へのアクセスも良く、建設が相次ぐタワーマンションには若い世帯が移り住む。メインターゲットは「子育て中の30代~40代の女性」だ。

子ども連れに楽しんでもらえるよう、屋上に広い公園をつくり、食品売り場と衣料品店を同じフロアーにするなど、今までにはなかった売り場づくりをしていた。

セブン&アイホールディングスの鈴木敏文会長は、新モール開店前の従業員に対し「ただ陳列してPOPをつけておけばいいという時代ではない」と訓示。プロジェクトリーダーの亀井晋さんは、ターゲット層のライフスタイルまで創造していこうという姿勢を明かした。

「夕飯の買い物の後などにも『ちょっとファッション見たい』という人が多いと思うので、情報をキャッチできる場所にしていきたい」

ブランディングプロデューサーとして招かれた柴田陽子さん(42)は、全体のコンセプト作りから参加し、商品のパッケージやユニフォームのデザインまで幅広く手掛けている。アメリカの大学でマーケティングを勉強し、レストラン運営会社や化粧品会社を経て、2004年に独立し東京・代官山に事務所を構えている。

一番力を入れているのが食品売り場で、自身も2人の子供の母親である柴田さんは、「仕事もして、けれども手作りの料理も家族に食べさせたいと思うお母さんに対して、便利な企画にしたい」と語る。
近隣のイオンモールに対抗する秘訣とは

食品売り場には、カット野菜の量り売りコーナーを設けたり、子ども向けに特化した惣菜コーナーを作ったりと、共働き世帯が便利になる工夫をしていた。オープン後、「便利だ」という客の声がたくさんあることをスタッフから聞くと、柴田さんは目に涙をにじませた。

プロジェクトリーダーの亀井晋さんは、屋上公園でたくさんの子ども連れが訪れた様子を見て、「やったなという感じですね」と笑顔を見せてこう語った。

「お客さんが慣れてきたら、次のサプライズを何かいろいろ作っていかないと、飽きられない努力をし続けないといけない」

モール内の西武・そごうでは、そごう横浜店と西武渋谷店の売り場を中継で結び、店舗の商品も個室で吟味できる「ライブショッピングサービス」という新しいサービスも始まっていた。利用客からは「他の店舗のものも見られるのは時間のロスにもならず、母は足が悪いので個室でゆっくり選べるのはいい」と好評だ。

「つかしん」のウェブサイト

番組では、兵庫県尼崎市の系列店を持たない単館ショッピングモール「つかしん」も紹介した。近隣にイオンモールがあるにもかかわらず、売り上げ・客数ともに伸びているという。

モールの中にはスーパーが2つあるが、鮮魚店、精肉店、青果店など、専門店も揃っており鮮度や価格を競争しながら売り上げを伸ばす。スーパーの支配人は「相乗効果でたくさんのお客さんが店に来てもらえる実感はある」と話した。
笑ったり泣いたりするスタッフに共感

このしくみを作ったのが、つかしん・タウンクリエイト取締役の深山隆造さん(56)だ。深山さんは今も昔も活気ある地元尼崎の商店街を参考にしたという。

「スーパーが1店舗あって『ここで買ってください』という押し付けではなく、『色々な選択肢が他に行かなくてもある』というのが商店街の良さ。このやり方が、生き残る最後の手段です」

競争に敗れ撤退する店も当然ながらあるものの、徹底して「お客様の声」を採り入れて新しい店舗開拓を常に行い、人気モールを継続している。これほど競争が激化しているにもかかわらず、毎年50以上のショッピングモールがオープンしているというのにも驚いた。

独自性や変化を出すために高いハードルに挑戦しながら、笑ったり泣いたりするスタッフにも共感した。成功するモールには、時代のトレンドや地域の人たちが求めるものが何なのか、徹底した研究と開発を行う人たちがいるのだろう。(ライター:okei)

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