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結婚式で使用する音楽の著作権について

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Q.

 このたび結婚をすることになったのですが、費用を抑えるためにオープニングやプロフィールムービーを自作する予定をしています。
 好きな音楽と写真をビデオ編集ソフトで編集予定ですが、その場合に使用する音楽は著作権法違反になるのでしょうか?
 営利目的ではないため違法にならないのではと思っているのですが、式場から著作権がらみで、「映像と音楽は別でお願いします」や「音楽は原盤で持ち込みお願いします」等厳しく言われているのですが、そこまで言われると編集で一緒にしてしまうのは不可能でしょうか?

(20代:男性)

A.

 まずはご結婚されること、おめでとうございます。
 さて、今回のご相談は、結婚式で流す自作ビデオに音楽を使用する場合に違法となるかどうかについてのご相談ですね。
 結婚式場などで、自作ビデオと合わせて楽曲を流す場合、ホテル側のご指摘通り著作権法上の問題が生じる場合があります(著作権法上保護される期間が終わった楽曲の利用は問題ありません。基本的に作曲者の死後50年を超えた楽曲はどのように利用しても問題ありません。参照:著作権法51条以降など)

 まず1点目として、音楽を編集せずにそのまま流すだけであっても、結婚式会場で多数の聴衆に向けて使用しているため、自分が楽しむためという私的利用の範囲を超えてしまいます。こうした場合、著作権者の演奏権を侵害するということになりますので、しかるべき許諾を得て対価を支払って音楽を流すということになります(著作権法22条95条など)。

 結婚式場の多くは、音楽の著作権管理団体と包括的に音楽を利用する契約を結ぶケースが一般的です。そのため、管理されている楽曲のなかから好みの曲を選択して音楽を流したとしても法律に反することはないことになります(その分の料金も結婚式の費用の中に見込まれているのですが、、、)。

 2点目として、自作ビデオの中で楽曲を編集して使用する場合、単純にすでにある楽曲を流すための「演奏権」のほかに、自作ビデオ上に既存の楽曲をコピーして用いるため「複製権」(著作隣接権)という著作権者の権利を侵害することにもなりかねません(著作権法21条)。この場合、著作権管理団体ではなく楽曲を販売しているレコード会社などに許諾を得る必要があります。そして、多くの結婚式場などでは、この複製権をカバーする包括的契約は結ばれていないと考えられます。こうした背景があるため、結婚式場などでは、自作ビデオ上演時は映像と音楽を分割し、音響操作を行うスタッフがビデオ上演にあわせて原盤の音楽を流すという運用をしているケースが見受けられます。

 解決策としては、まず原盤で音楽を渡し、音響操作は式場側に委ねてしまうという方法はいかがでしょうか。別途、映像のみを収録したビデオが完成した時に「このタイミングでこの音楽を流してほしいが可能か?」など、映像と音楽をマッチさせる段取りを行えば、なおベターなのではないかと考えられます。
 晴れの舞台です。ぜひ、納得のいくまでしっかり打ち合わせをされることが望ましいと思われます。

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