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山田うどんでの「ちょい飲み」 その魅力を愛好家が語り合う

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 これまで食事をする場所だった外食チェーンでの「ちょい飲み」がブームとなっているが、愛好する者は何に惹かれて集まるのか。埼玉県を中心に170店舗を展開する山田うどんの愛好家であるフリーライター・北尾トロ氏とコラムニスト・えのきどいちろう氏がその魅力を語り合った。

北尾:山田うどんには学生時代からさんざんお世話になってきた。

えのきど:安くてホッとできる「いつもの集合場所」という感じです。

北尾:何年か前、ネット配信の動画番組で、えのきどさんと話している時にたまたま山田うどんの話題が出たんです。それから延々山田うどん談義が盛り上がって、ついには2人で本まで作ってしまいました(『愛の山田うどん 廻ってくれ、俺の頭上で!!』、河出書房新社刊)。

<山田うどんは1935年、現在の山田裕朗・社長の曾祖父が埼玉県所沢市日吉町で手打ちうどん店を創業したことにルーツを持つうどんチェーン。170店舗中89店舗が埼玉県内にあり、地元に根強いファンが多いことで知られる。店舗によってはラーメンやパスタを扱うなど、うどん店の枠にとどまらない>

──山田うどんで飲むことの何が良いのか。

北尾:居酒屋より値段が安いのも魅力だけど、とにかく周りに気を遣わないで済む雰囲気が良い。

えのきど:「山田飲み」という言葉があるくらいで、この店(本店)のようにロードサイドの立地であっても地元住民がジャージ姿で歩いてきてお酒を飲んでいく。

北尾:自宅飲みの延長です。別宅みたいな感じに思っている人が多いと思いますよ。だからビール1杯と「パンチ(380円)」だけ頼んで、サッと帰るような使い方ができる。

えのきど:「パンチ」とはもつ煮込みのことです。「冷や奴(150円)」や「餃子(200円)」もつまみにはいいですね。僕の知り合いは休日の早朝に草野球の練習をした後、チームのメンバーと泥だらけのユニフォーム姿のまま山田に行って午前中から打ち上げをやっている。それで周りは誰も嫌な顔をしません。

 僕個人としては単品料理のもち(100円)をつまみに飲むのが好きですね。力うどんがメニューにあるので、トッピングが単品のつまみになった。山田の工場で作っているから味もいいです。

北尾:刺身とかなくても、うどんのトッピングだけで十分気楽に飲める。

えのきど:居酒屋にもファミレスにもちょっとした敷居の高さがありますけど、山田うどんには一切ない。若いウェイトレスじゃなくて、おばちゃんが接客してくれるところも良いですね(笑い)。格好をつける必要がない。

 それから基本的には食事をする場所なので、飲み屋よりも集まりやすいところがある。

北尾:そう、最近は飲まない奴も多いから「居酒屋で集まろう」という誘い方をすると、結局いつも酒好きのメンバーだけになってしまう。だけど、「山田で集まろう」っていうと飲まない奴も参加しやすい。居酒屋だと飲めない人間はなんとなく肩身が狭いけど、山田ならむしろ飲まないほうが普通という印象があるから、気にせず来られる。

 東京・蒲田店では生ビールと冷や奴、キムチ、枝豆から一品選べる「生ビールセット(690円)」が大人気だというけど、ちょい飲みブームとともに「山田飲み」も今後広がっていくんじゃないかな。

撮影■渡辺利博

※週刊ポスト2014年11月28日号


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