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『天才スピヴェット』ジャン=ピエール・ジュネ監督&カイル・キャトレット インタビュー VOL.2

JUNE3

 

奇才、もしくは彼が映画界で巻き起こしてきた魔法の威力からすれば、もはや怪人と呼ぶにふさわしい。長編デビュー作『デリカテッセン』、日本でも大ブームとなった『アメリ』をはじめ、ジャン=ピエール・ジュネの創り出す世界は常に奇想天外。そしてシニカルだけど、なんだかとっても温かい−−−。そんな彼が初めて3Dに挑んだ『天才スピヴェット』は、弱冠10才の天才少年が家を飛び出し、貨物列車に飛び乗ってアメリカ大陸を横断する物語だ。インタビューに現れた怪人ジュネは、孫ほどに歳の離れた主演のカイル・キャトレット君を前に、思いのほか表情が緩みっぱなし。カイル君もまたジュネの一挙手一投足に弾けるような笑顔が絶えない。はてさて、お二人の口からはどんなお話が飛び出しますことやら。

(VOL.1より続き)

 

−−−この映画の核となるのは何と言ってもスピヴェット少年の存在感です。カイル君は10才の天才児というこの役柄を演じてみていかがでした? ここのシーンは難しかったんだよ、というところがあれば教えてください。

カイル「なーーんにも!」

ジュネ「おやおや、カイル、ずいぶんと答えがシンプルじゃないか。疲れちゃったのかい? 私ばっかり頑張って喋ってこれじゃ不公平だから、キミも一汗かきたまえ」

カイル「うーん……、台本の最後にスピーチの場面があって……、そこんとこで、たっくさんセリフを覚えなきゃいけなくて……、なんかたいへんだった!!」

−−−なるほど! 確かにセリフの量がハンパなかったよね。でも 最高に素敵な演技でした。 

カイル「あんなにセリフを覚えたのは初めてだったけど、でも面白くて、楽しかったよ(と答えて、素敵な笑顔)!!」

june1

−−−笑顔が可愛い!そして答えもポジティブ!!じゃあ、ちょっとノってきたところで、もうひとつ訊いてもいいかな? カイル君の目から見た「ジュネ監督って本当はこんな人だよー!」という部分があれば教えてください。

カイル「んとねー、とってもファニー、ユニーク、そしてアメイジング!!!!」

ジュネ「ちょっと褒めすぎじゃないか? でもなんだか悪くない気分だ」

−−−監督の目から見たカイル君はいかがですか?

ジュネ「うん、彼は全く手のかからない優れた俳優だった。常にポジティブだし、好奇心も旺盛。私としてはこの子の欠点のひとつやふたつ見つけ出してあげつらってやりたいのだが、それでも全く見つからない。カイルは正真正銘の天才少年なのさ!」

カイル「へへへ(笑)」

ジュネ「危険なアクションもほとんど自分でやってのけた!警官に追われて橋に跳び移ったり、電車に飛び乗って腹からドーンと着地したり。私ならやれと言われても絶対にやらない。痛いのイヤだからね。カイルは最高のアクションスターでもあるのさ!」

−−−ところでカイル君、ジュネ監督は世界で最も奇妙な映画を作り出す人としても有名なんですが、他の作品は観ましたか?

カイル「うん!『ロスト・チルドレン』と、『アメリ』をちょっと。あ、そうそう、『エイリアン4』も観たよ!」

ジュネ「なんてこった!!」

−−−ひゃー、エイリアンの口がガバーッ!て開いて、ガブーッて食べられたりして怖くなかったですか?

カイル「うん、ドキドキしたけど、平気!!」

ジュネ「この子はね、映画の観るときの着眼点もすごく変わっててね。たとえば、最初に会った時、私たちは『ロスト・チルドレン』の話をしたんだけれど、彼が真っ先に切り出したのは技術面についてだった。どんな映像技術を使ってクローンを6人に増殖させたのかってね。私は度肝を抜かれたよ。子供ってのはまずストーリーにこそ夢中になるものだと思っていたから。きっとカイルは、技術屋の才能も兼ね備えているのさ!」

カイル「ハハハ!」

JUNE4
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