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米サンフランシスコ市の失業率が4.4%に低下 夢の「完全雇用」に近づくか

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「仕事がない」ということは、人生に様々な影響を及ぼします。収入が得られないのはもちろん、生きがいや成長の機会が得られなかったり、日々することがなくて退屈だったり…。失業率が上がることで、社会不安も高まるでしょう。

米サンフランシスコ・クロニクル紙が運営するSFGateに2014年5月27日、ジョン・コテが寄稿した記事によると、今年4月にサンフランシスコ市の失業率が4.4%に下がったそうです。これはカリフォルニア州全体の失業率7.3%をかなり下回っています。
ハイテク企業と製造業が成長を主導

「完全雇用(Everyone’s working)」と題したこの記事によると、失業率の低下はシルコンバレーの「ハイテクブーム」による景気回復が、カフェのバリスタから弁護士に至るまで新しい仕事を作り出したためだということです。

ただし意外な成長を見せた分野は、ハイテクだけではないようです。製造業部門でも1989年以来の成長を見せており、その多くは高品質の食品や特殊な繊維製品など、製造業とハイテクやバイオテクノロジーとの間を埋める企業が主導しています。

サンフランシスコの成功は、全く前例のないものではありません。市の失業率はリーマン・ショック前の2006年には3.7%でしたし、ドットコム・バブル崩壊時の2000年12月には3.0%と低かったのです。

とはいえ、エド・リー市長が2011年に暫定就任し、雇用創出に焦点を当てた政策を取った結果、9.4%だった失業率がほぼ半分になったのも事実です。

4月に発表されたサウスマウンテン・エコノミックスのミハエル・マンデルが作成したレポート[PDF]によると、民間部門の仕事量が2007年から2013年の間に米国全体で1%下がる中、サンフランシスコでは11%上がりました。

この急成長を抜いたのはテキサス、ニューヨーク、ノース・ダコタの3市だけですが、ニューヨークを除く2市は石油とガスブームの直接影響を受けた成長です。
生活費の高騰や格差拡大の問題も

ただしこの好景気の影響は望ましいものばかりではないようです。サンフランシスコの新興地区にある簡易食堂のオーナー、ジャニー・キムさんは、このところキッチンで働く労働者を見つけられないと嘆いています。

「5年前には引っ切りなしに仕事を探しに来る人がいたけど、今は働き手がいないんです。私のところはいつだって最低賃金より高く払っているのに」

その理由は、みんな働いていて失業者がいないから。人手不足が深刻なのです。サンフランシスコを取り囲むエリアは、これから「完全雇用」に近づいていくのでしょうか。

また急成長にも、しわ寄せがないわけではありません。住宅の供給が需要の急増に追いつかず、家賃や住宅価格が急騰しました。ハイテク労働者をシリコンバレーへ運ぶ企業のバスは、伝統的ラテン系地区の高級化に反対するグループや、生活費高騰に反対する人々のデモの標的となっています。

貧富の差も急速に進行し、とあるスタートアップ企業がホームレスを清掃作業員として雇い始め、新聞の見出しになったりしています。失業率低下の数字に対しても、読者からは「現実を反映していない」「失業手当を受け終わった人は失業者とはみなされないから」といった投稿も寄せられています。

(参考)S.F.’s new job problem: Everyone’s working (SFGate)

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