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「リノベの女王」が古民家賃貸に挑戦! 予算25万のDIYカスタマイズ

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福岡から飛行機で約40分。長崎県の五島列島を構成する島のひとつである五島市・福江島に、「リノベの女王」の異名をもつ女性が暮らしている。これまで2年に1回のペースで引越しを重ねてその家々でDIYを施してきた。出産を機にふるさとへUターンし、この夏にセルフDIYできる賃貸古民家に入居。DIYに目覚めたきっかけ、賃貸なのにリノベーション(以下、リノベ)できた経緯、そして今回のDIYなどについて取材した。

<入居者プロフィール>
芳澤瞳さん(35歳)+長男(2歳)
■住まいデータ
所在地:長崎県五島市
アクセス:「五島福江空港」より車で10分、「福江港」より車で15分
築年数:約40年
間取り:1LDK(LD8畳・和室6畳)/土地190坪・建物50m2(平屋)
家賃:1万円
入居時期:2014年7月

【画像1】間取図 Before/Afterインテリア好きが高じて開けたDIYへの道

福岡でリノベ事情に詳しい方はご存じかもしれないが、芳澤瞳さんは一部のリノベ業界人から「リノベの女王」と呼ばれている。「嫌なんです、その呼び名(笑)」と芳澤さん。聞けば、福岡で一人暮らしを始めた22歳から15年ほどの間に、2年に1回のペースでいわゆる「ボロ物件」への引越しを重ねてはカスタマイズを繰り返してきた、筋金入りのDIY女子。あるリノベのイベントに参加して業界で活躍する人たちと親交を深めたことから、こう呼ばれるようになったのだそう。

そんな芳澤さんがDIYに目覚めたのは、ある家具との出会いだった。「初めてのボーナスで、25万円のアンティークのサイドボードを買いました。当時の住まいは釘一本打てないような一般的な賃貸マンション。届いたその家具を部屋に置いたら、まあ似合わないこと! この家具に合う部屋に住みたいと思うようになったのが最初のきっかけですね」

物件探しでこだわったのは、自分で手を加えても大家さんに怒られなさそうな「ボロ&格安物件」。大家さんに内緒でDIYをしていたが、物件の価値を上げたということで退去時に修繕費を請求されることもなく、敷金も全額戻ってきたという。「2年ほど住んで部屋も仕上がってくると別の部屋をDIYしたくなってきて。そうして自然とスキルアップしていったという感じですね」

※賃貸物件に手を加える場合は、原則としてオーナーもしくは管理会社の許可が必要です。また、敷金が全額戻ってくるとは限りません。

【画像2】DIYを始めるきっかけになった、東京・中目黒の家具店「HIKE」で購入したサイドボード(画像提供:芳澤瞳)意外と使える! ホームセンターはDIY初心者の強い味方

もちろん、初めからバリバリのDIY女子だったわけではない。「まず床と壁をどうにかしたくてホームセンターに行ってみたんです。そしたら、張るだけでOKのクッションフロアやきれいな色のペンキとか、かわいい材料がいっぱいあるじゃないですか。『こんなものも売ってるんだ!』って。その場でイマジネーションを膨らませてトライしてみました」

とはいえ、いざ実践となると二の足を踏む人も少なくないのでは?「やっちゃったらできちゃった。これ、私の座右の銘です(笑)。『トイレのドアにペンキを塗ったらどうなるかな』って、ちょっとした好奇心から始めたことでガラッと雰囲気が変わるんです。それに、ホームセンターは板をカットしてくれたり電動ドリルなどの工具の貸し出しもしてくれたりとすごく便利。ここまでDIYにはまったのはホームセンターの存在が大きいですね」

手仕事が好きなマメなタイプと思いきや、根本的にはめんどくさがりだという芳澤さん。「だからこそ、自分が使いやすい家にしたいと思うんです」。一般的な賃貸物件は、使い勝手の悪いところにタオル掛けがあったり室内干しがしづらかったり…。インテリアを愛する気持ちだけでなく、ささいなイライラ解消もDIYを始めるきっかけになるのだ。

【画像3】ホームセンターで見つけて「この取っ手を使いたい!」と思い立ってつくったカトラリー入れ。合板をベースに組み立ててオイルステインを塗ることでアンティーク調の仕上がりを楽しめる(画像提供:芳澤瞳)

【画像4】現在の住まいの改修前の様子。間取りは和室が二間と小さなキッチンのみ(画像提供:芳澤瞳)

【画像5】取材当時はまだ外観の塗装中でどう見ても廃虚感の残る(失礼!)たたずまい(写真撮影:アポロ計画)がんばり過ぎずに、プロの力も上手に活用

現在の住まいがある鐙瀬(あぶんぜ)エリアは、福江島でも有名な別荘地。現オーナーと芳澤さんと共通の友人からの紹介で出会った物件だ。もともと家賃2万円の物件だったが、セルフリノベすることを条件に、1万円で良いと提案してくれたそう。今回DIYしたのは、漆喰やペンキを使った壁の塗装や初挑戦の床張り、棚付けなど。

「全部自分で!」とこだわらずに、キッチン天板は大工さんにお任せするなど、程よく肩の力を抜くところがセルフリノベのミソである。「家賃の安い物件は、オンボロなのでやりがいがあります。普通に住んだらただ汚くて古いだけでも、そこに自分に合った価値をつける。その過程がものすごく快感です」

また、驚きなのは制作費。「作業にかかる前は、漠然と100万円くらいかかるかなと思っていました。でも、使用する材料や道具を100円ショップやホームセンターなど、身近な店舗を上手に活用して購入した結果、約25万円ほどでしたね。『これぐらいの予算があれば、ここまでリノベできるんだ』と知ってもらい、皆さんにもDIYリノベに挑戦してほしいと考えているので、家を見学に来られた地元の皆さんには、今回かかったリノベ費用の一覧をお見せしています」

【画像6】もともとあった出窓の棚には白いペンキを塗って食器棚に。大工さんに作ってもらったキッチンカウンターの下部には扉をつけずに湿気対策。(写真撮影:アポロ計画)

【画像7】ホームセンターで購入した板とL字金具で「見せる収納」を制作。お気に入りの食器もかわいくディスプレイ(写真撮影:アポロ計画)

【画像8】内装の工期は約1カ月半。大工さんの指導のもと、解体作業も経験した(写真撮影:アポロ計画)

【画像9】玄関前の廊下。「床を張るために5000回くらい金づちを振りました」(写真撮影:アポロ計画)

【画像10】今回のリノベにかかった材料や工具、人件費、休憩時の飲食経費などすべてを記録したメモ書き。直接リノベにかかった費用は約25万円ほどだった(写真撮影:アポロ計画)DIYリノベによる資産価値UPでオーナーに恩返し

「こんな風に自由にカスタマイズできるのは大家さんの理解があったからこそ。しばらくは五島で暮らすつもりですが、ここにいる間に、DIYの良さを五島に広めていきたいと思っています」と芳澤さん。

「Webサイトや雑誌のリノベ事例は、完成度が高過ぎて『自分には真似できない……』と思ってしまうものばかり。だから今回のDIYは、『これなら自分にもできる!』と感じてもらえるように、素人っぽさを残した仕上げにこだわりました。建物の資産価値を上げることで、家賃をおまけしてくれた大家さんへの恩返しになればうれしいですね」

今後のリノベ構想を聞いてみると、庭に五右衛門風呂を設置したり、子どもが遊び回れるぐらいの大きなウッドデッキを制作したり、畑をつくりたいとのこと。まだまだ”女王”の理想の家づくりは終わりそうにないようだ。
「DIY初心者の方は、まずはペンキ塗りから挑戦して、DIYの楽しさを味わってみて! 」と芳澤さん。
賃貸物件で住みづらさを感じている方は、思い切ってDIYリノベがOKの物件に引越しして、自分好みの部屋づくりに挑戦してみてはいかがですか?
元記事URL http://suumo.jp/journal/2014/11/05/71887/

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