【大阪「珍」街歩き】「いいムネあります」―文の里商店街に粋なポスターがズラリ

access_time create folderエンタメ

DSC_4734
昔ながらの商店街が近ごろ、郊外型のショッピングモール進出に押され、店舗がどんどん閉店してシャッターが閉められたままの“シャッター通り”となってしまっている例は、全国で見受けられる。かつて商人の町として栄えた大阪も例外ではない。
大阪市南部にある「文の里商店街」は、地下鉄御堂筋線・昭和町駅と同谷町線・文の里駅の間にある小さな商店街で、昭和の雰囲気がただよう。ここで「商店街に貼ってあるポスターがなんかおもろいんやけど」と、地元でも話題になっていると聞いて足を運んでみた。
一見、普通の商店街のように見える。だが、店先に貼られたポスター、そのデザインとキャッチフレーズがたしかにスゴい。
DSC_4732
「いいムネあります」(鶏肉店)「アホにつける薬はあれへん」(薬局)「もうメイクの流行、三周してもたわ。」(化粧品店)「祝!高齢化社会」(整骨院)「店主がイチバン、ぴっちぴち。」(魚屋)――どれもその斬新なデザインとともにキャッチフレーズに、つい見入ってしまった。
DSC_4741
DSC_4718
特に、シャッターに貼られていた2013年7月23日に閉店したという漬物店の「ポスター? はよ作ってや。死ぬで。」のキャッチフレーズは、強烈なインパクトがあった。“お漬れさまでした。”という漬物に引っ掛けたかのようなフレーズもお見事としか言いようがない。
DSC_4738
気になったのはこのポスター、いったい誰が制作したのか。大阪商工会議所のホームページなどによると、「文の里商店街ポスター展」として商店街活性化を目的とし、電通の若手コピーライターやデザイナー総勢60名がボランティアで52店舗約200枚のPRポスターを制作、2013年8月28日から12月31日までの期間中に同商店街に掲示したという。同年11月と12月には「文の里商店街ポスター総選挙」も行われ、同商店街とホームページ上でも投票が行われた(投票はすでに終了)。ちなみに、この投票でグランプリを受賞したのは上で紹介した漬物店「大嶋漬物店」で、キャッチフレーズ賞も獲得している。
郊外型のショッピングモールに加え、インターネット通販も盛んになるかたわら、地元密着の商店街は衰退していく一方。だが、この文の里商店街のように、世代を問わずウケる、注目を集めることのできる“アイデア”次第で商店街再生、活性化の道は開けるはずだ。たしかにこのようなポスターを見ると、店に入ってみたくなる気分にもさせられる。全国各地にある商店街のお手本ともなりそうなこのポスターの数々、2014年5月現在まだ貼ってあったので、ぜひ訪ね歩いてみて欲しい。
DSC_4749
DSC_4751
DSC_4719
文の里商店街http://fuminosato.web.fc2.com/
文の里商店街ポスター総選挙 – 大阪商工会議所http://www.osaka.cci.or.jp/nigiwai/postar/
(Written by AS)
【Nicheee!編集部のイチオシ】
【大阪「珍」シリーズ】もはや外来語の域「大阪弁」の難解語をピックアップ
【大阪「珍」スポット】USJと間違える観光客続出!? 大阪市舞洲工場の実体は・・・
【大阪珍スポット】通天閣のお膝元・新世界市場のポスターが「粋」すぎる

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 【大阪「珍」街歩き】「いいムネあります」―文の里商店街に粋なポスターがズラリ
access_time create folderエンタメ
local_offer

Nicheee!(ニッチー!)

テレビ番組のリサーチャーによる情報サイト。 テレビ番組におけるネタ探しのプロが蓄積された知識とリサーチノウハウを武器に、芸能、雑学、海外、国内ご当地、動物など多岐に渡るジャンルをテレビ番組リサーチャー目線で発信しています。

ウェブサイト: http://www.nicheee.com/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。